グーテンベルクからグーグルへ (共訳)

文学研究は何に基づいて行われるのか。モノとしての本か、あるいは情報としてのテキストか。人文学の研究はそもそも何を資料としてきたのか。また、今後は何を資料としていくのか。デジタルの「本」の氾濫は、文学研究の制度、ひいては、人文学研究の制度全体に根本から揺さぶりをかける。「グーグルブック検索」の問題は、たんに作家や出版社といった供給者側の問題にとどまらない。それは 「本」をいかに読むのか、使うのかという読者、利用者、研究者の側の問題でもある。(書籍カバーより)

Japanese translation of From Gutenberg to Google: Electronic Representations of Literary Texts, Cambridge University Press, 2006.

書籍の概要

カバー
(書籍カバーは活字をイメージした濃紺のイラスト)
タイトル
グーテンベルクからグーグルへ:文学テキストのデジタル化と編集文献学
From Gutenberg to Google
著者
ピーター・シリングスバーグ
Peter L. Shillingsburg
訳者
明星聖子(みょうじょう きよこ)
Kiyoko Myojo
大久保 譲(おおくぼ ゆずる)
Yuzuru Okubo
神崎正英(かんざき まさひで)
Masahide Kanzaki
出版者
Keio University Press
サイズ
A5判上製:320頁
22 x 15.5 cm, 320 pages
定価
3360円(税込)
3360 JPY, tax incl.
発行
published on 2009-09-25
ISBN
978-4-7664-1671-8オンライン書店bk1

内容について

本文はFrom Gutenberg to Google: Electronic Representations of Literary Texts, Cambridge University Press, 2006を全訳したものです。

目次

  • 序章
  • 第1章 二一世紀における手稿、本、そしてテキスト
  • 第2章 複雑性、耐久力、アクセス可能性、美、洗練、そして学術性
  • 第3章 書記行為理論
  • 第4章 書記行為を再現するための電子的インフラストラクチャー
  • 第5章 ヴィクトリア朝小説――読みを形づくる形
  • 第6章 電子テキストのじめじめした貯蔵室
  • 第7章 編集文献学の競合する目的を調和させることについて
  • 第8章 聖人崇拝、文化のエンジニアリング、モニュメントの構築、その他の学術版編集の機能
  • 第9章 審美的な対象――「私たちの喜びの主題」
  • 第10章 文学研究における無知

書評