テンプレートを使って形式を整える

このようにして本文の基本的な骨格をHTMLで表現できれば、あとはHTMLとしての体裁を整えるだけです。例えばこのサイトにあるテンプレートに、ここで作ったHTMLを貼り付けてもいいでしょう。かっこいいと思ったページのソースをコピーして自分用のひな形を作ってもいいのですが、これらのソースはわかりにくい上に、見かけが良くてもHTMLがでたらめなページが多いので注意が必要です。インターネット上の約束をちゃんと考慮して作られたテンプレートを使えば、クールなページとはいかなくても、シンプルで読みやすいページが出来上がります。

title要素

オリジナルの原稿になかった要素でHTMLには不可欠なものが title要素 です。これは、「見出し」とは別に、ドキュメント(ファイル)の内容を広くインターネット利用者に告知するための背表紙のようなものです。ここには自分で適切なタイトルを書き込んで下さい。

〔補足〕

インターネット上の文書はいろんなところから参照される(たとえば検索サイトでリストアップされる)ことがありますが、そのときの手がかりに使われるのがこの<title>です。検索の結果出てきたタイトルが、「第1章:船出」だけでは、誰の何という作品の第1章なのかが分かりませんね。そこで、この要素には

(例)<title>簡単につくる電子テキスト -- 第1章:船出(by 神崎)</title>

というようなやや詳しい情報を与えておくのがよいとされています。また、海外からのアクセスも期待する場合は、ここに英文を併記しておくと良いでしょう。

〔以上補足〕

作品を複数のファイルに分割しているときは、読者にページをめっくて先に進んだり、元に戻って読み返したりする手段を提供しなければなりません。このようにページ(ファイル)間をあちこち移動することを「ナビゲーション」と呼びます。

普通、WWWでのナビゲーションは、「リンク」を頼りに行います。従って、一般的な作品のように、最初から順を追って読んでもらうことを期待するものは、ページのどこかに「次のページへのリンク」を用意しておくことが必要です。また、資料集のように、どれを読んでも構わないようなものなら、それぞれのページへのリンクをリストとして提供したり、一列に並べておいたりします。

たいていのブラウザは前のページに戻るための機能をもっていますが、これもリンクとして用意しておくほうがよいでしょう。また、全ての読者が最初のページから読み始めているとは限りませんから(検索サイトで偶然見つけて、途中のページに飛び込んでくる読者もいます)、目次や最初のページに戻るリンクも用意してあげると親切です。

スマートな画像でナビゲーションの機能を実現することもできますが、

(例)

<a href="./">↑目次へ</a> |
<a href="htpub030.html">←ファイルの分割</a> |
<a href="htpub050.html">→その他の要素を加えて完成</a>

と書いておけば、下のような形でリンクが用意されるので、それで十分です。