人文学と電子編集(共監訳)
碑文から戯曲、哲学書に至る人文リソースの電子テキスト化について、プロジェクトの実例、編集の役割、TEIをどう使うかといった24の論文とMLAガイドラインを収録したものです。 《デジタルの「本」の今後を導く電子テキスト編集のガイドラインを集約。 図書館、電子出版関係者、そして「本」の未来を考えるすべての人に》(書籍カバーより)
Japanese translation of Electronic Textual Editing, Modern Language Association of America, 2006.
書籍の概要
- カバー
- タイトル
- 人文学と電子編集:デジタル・アーカイヴの理論と実践
- Electronic Textual Editing
- 編者
-
ルー・バーナード
Lou Burnard
-
キャサリン・オブライエン・オキーフ
Katherine O'Brien O'Keeffe
-
ジョン・アンスワース
John Unsworth
- 監訳者
-
明星 聖子
Kiyoko Myojo
-
神崎 正英
Masahide Kanzaki
- 出版者
-
慶應義塾大学出版会
Keio University Press
- サイズ
- A5判:528頁
- 22 x 15.5 cm, 528 pages
- 定価
- 5040円(税込)
- 5040 JPY, tax incl.
- 発行
- published on 2011-09-05
- ISBN
- 978-4-7664-1774-6(アマゾン、オンライン書店bk1)
内容について
本文はElectronic Textual Editing, Modern Language Association of America, 2006を全訳したものです。以下の目次に添えたリンクは、TEIにおいて公開されている原文を参照しています(原著書籍掲載の論文とは細部が異なる場合があります)。
なお、収録論文で示されている考え方は本質的で今後も有効なものですが、2006年時点での技術やツールを扱っているので、この部分について“最新動向”を伝えるものではないことをご了解ください。
目次
- まえがき (トマス・タンゼル) Foreword (Tanselle)
- 序文 Editors' Introduction
第Ⅰ部 典拠資料と方針
- デジタルの地平での編集 (ディーノ・ブッツェッティ, ジェローム・マッギャン) Critical Editing in a Digital Horizon (Buzzetti & McGann)
- 『カンタベリー物語』をはじめとする中世テキスト (ピーター・ロビンソン) Canterbury Tales (Robinson)
- 記録資料の編集 (ボブ・ローゼンバーグ) Documentary Editing (Rosenberg)
- 詩とネットワーク――詩を電子編集する―― (ニール・フレイスタット, スティーヴン・ジョーンズ) The Poem and the Network (Fraistat & Jones)
- 戯曲のケーススタディ――『ケンブリッジ版ベン・ジョンソン作品集』―― (デイヴィド・ガンツ) Drama Case Study (Gants)
- 女性作家プロジェクト――デジタル化されたアンソロジー―― (ジュリア・フランダース) Women Writers Project (Flanders)
- 著者による翻訳――サミュエル・ベケットの『ざわめく静けさ/ぴくりと跳ねて』―― (ディルク・ファン・ヒュレ) Annotated Bibliography (Van Hulle)
- 散文フィクションと近代の手稿――電子版のテキストコード化の限界と可能性―― (エドワルト・ファンホウテ) Prose Fiction & Modern Manuscripts (Vanhoutte)
- 哲学のケーススタディ (クラウス・フイトフェルト) Philosophy Case Study (Huitfeldt)
- 宗教テキストの電子化――「ヨハネ福音書」を例に―― (D・C・パーカー) Electronic Religious Texts (Parker)
- マルチメディアの解剖図――自己評価の試み―― (モリス・イーヴズ) Multimedia Body Plans (Eaves)
- 碑文研究 (アン・マホーニー) Epigraphy (Mahoney)
第Ⅱ部 実践と手順
- 手稿と印刷典拠資料から機械可読テキストを作る効果的な方法 (アイリーン・ギフォード・フェントン, ホイット・N・ダッガン) Producing Machine-Readable Text (Fenton & Duggan)
- 転写のレベル (M・J・ドリスコル) Levels of Transcription (Driscoll)
- 編集におけるデジタル・ファクシミリ (ケヴィン・キーナン) Digital Facsimiles in Editing (Kiernan)
- 電子版の真正性認証 (フィル・ベリー ポール・エガート, クリス・ティフィン グレアム・バーウェル) Authenticating Electronic Editions (Berrie et. al.)
- 文書管理とファイル命名 (グレッグ・クレイン) Document Management & File Naming (Crane)
- 書字システムと文字表現 (クリスティアン・ウィッテルン) Writing Systems & Character Representation (Wittern)
- マークアップ選択方法を文書化しておく理由と方法 (パトリック・ドゥルソー) How & Why To Formalize Your Markup (Durusau)
- 格納、検索、表示 (セバスティアン・ラーツ) Storage, Retrieval, and Rendering (Rahtz)
- TEIを使わない方が良いとき (ジョン・ラヴァニーノ) When Not to Use TEI (Lavagnino)
- 印刷ベースの編集プロジェクトから電子形態への移行 (ハンス・ヴァルター・ガーブラー) Moving a Print-Based Project (Gabler)
- 電子版における権利と許諾 (メアリ・ケイス, デイヴィド・グリーン) Rights & Permissions (Case)
- 電子版の収集と保存 (マリリン・ディーガン) Collection & Preservation (Deegan)
補遺 ガイドライン
- 学術版編集者のためのガイドライン Guidelines for Editors of Scholarly Editions (MLA)
- 原則の概要 Guiding Questions for Vettors (MLA)
- 訳者あとがき
- TEIガイドライン第4版と第5版の違いについて
- 参考文献
- 索引
- 執筆者一覧