FOAFスキーマの改訂がDan Brickleyからアナウンスされていた。主な変更点は、foaf:isPrimaryTopicOfプロパティを追加したことと、OWLツールに対応できるよう、OWL DLに準拠する方向で記述の整備を進めたことだ。
foaf:isPrimaryTopicOfは、既存のfoaf:primaryTopicの反対関係にあたるもの。主語人物を主たるトピックとした文書を示し、IFPとして用いることができる。
(例)
<foaf:Person>
<foaf:isPrimaryTopicOf rdf:resource="http://www.kanzaki.com/info/webwho.rdf"/>
</foaf:Person>
人物を特定するIDとして、これまでのfoaf:mboxやfoaf:homepageに加え、その人のFOAFページも使えるというわけだ(homepageがisPrimaryTopicOfのサブプロパティという定義には疑問が残るが)。あるいは、歴史上の人物を識別するのに、WikipediaのページをIDにすることもできる。
(例)
<foaf:Person>
<foaf:isPrimaryTopicOf rdf:resource="http://en.wikipedia.org/wiki/Julius_Caesar"/>
</foaf:Person>
OWL対応のために、プロパティはowl:ObjectPropertyもしくはowl:DatatypePropertyとして型が明確化され、定義域、値域に用いられていたrdfs:Resourceがowl:Thingに変更された。OWL DLに適合するためには、さらに2つの問題が残っている。
foaf:nameはrdfs:labelのサブプロパティとなっているが、rdfs:labelは注釈型プロパティなので、そのサブプロパティも定義域、値域を持てないことfoaf:mbox_sha1sumなどいくつかのデータ値型プロパティをIFPとしているが、OWL DLではオブジェクト型プロパティしかIFPにできないこと
この点をクリアにするため、上の2つに関わる記述はFOAFのスキーマ本体から外し、別のファイル(fullfoaf.rdf)に記述して追加参照できるようにするという方法が提案されている。これらの変更で問題が生じるケースは少ないと思われるが、もし意見がある場合はrdfweb-devメーリングリストなどに投稿されたし。
なお、3月頃にfoaf:birthdayというプロパティが加わったことを取り上げていなかったので、合わせて紹介しておく。これはプライバシーにも配慮して月日だけをリテラルとして記述するもの(年月日、あるいは年だけを記述したければ、whoisボキャブラリのwhois:bornが使える)。
(例)
<foaf:Person>
<foaf:name>Roger Norrington</foaf:name>
<foaf:birthday>03-16</foaf:birthday>
</foaf:Person>
定義域はfoaf:Agentなので、人間以外の誕生日を示すこともできる。
- dc:creatorの「内容モデル」 (2004-10-18)
- FOAFのprimaryTopicとPersonalProfileDocument (2004-02-06)


