XHTMLなどからRDFグラフを抽出するGRDDLがW3C勧告となった。最初の草案が昨年10月下旬に出てから1年未満、GRDDL作業部会が設置された昨年6月から数えても15ヶ月と、最近のW3C規格の中では異例のスピードだ。現在のXHTMLとして完全に妥当な文書にRDF互換データを埋め込むことができ、使い方も分かりやすい。普及することを願うばかりだ。
HTML文書内にRDFメタデータを埋め込むという考えは、最初のRDFが1997年に勧告されたときから話題になっており、さまざまなアイデアが出されてきた。当初はXHTMLの中にRDF/XMLをそのまま記述するにはどうするか、いや、やはり妥当性検証ができないから外部RDF/XML文書にリンクすべきだ、といった議論が続いていたが、「どっちみち人間が読むための文書は作るんだから、そこからマシン用のデータを抽出するのがいいよね」という現実的な考えが出てくる。
I believe that one of the best ways to transition into RDF,
if not a long-term deployment strategy for RDF, is to manage the
information in human-consumable form (XHTML) annotated with just
enough info to extract the RDF statements that the human info
is intended to convey.
Dan Connollyが上のメールでXSLTを使うアイデアを示したのが2000年3月のこと。それから2003年3月にW3CのTAGの検討課題としてRDFinXHTML-35が設定され、2003/2004の年末年始にかけてGRDDLという考えが登場する。ちょうどXFNが提唱されたタイミングとも重なって、人間向けのXHTML文書にセマンティクスを埋め込むという方向が受け入れられ、当初はGroup Noteにとどまっていた規格が、正式な勧告にまで至ったというわけだ。
GRDDLの考え方は、class属性やrel属性を一貫して用いて、その意味をXSLTなどでRDFに変換しようというもの。名前のウェブとXHTML文書のプロファイルでお話した方法なら、XHTMLのprofile属性を指定するだけでOK。勧告を記念して、metaprofを採用してみるというのはどうかな。
- metaprofのブロックレベル要素処理を強化 (2008-01-30)
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