Webのエチケット
Webをより使いやすく、より混乱を少なくしてくれる慣例がいくつかあります。サーバー管理者、すなわち ウェブマスター webmaster として知られる人(この用語はこのページで創った造語です。下の説明を参照)として、あなたはこれをあなたのデータに適用するように務めてください。 このガイドは、全ての情報提供者により多くのアイデアを提供してくれます。特に
- 作品に署名しよう -- 特にウェルカムのページにはぜひ
- 進捗状況を明記しよう
を読んでください。サーバー管理者は以下のようなことをそれぞれのサーバーについてセットアップする必要があります:
外来の訪問者のためのウェルカムページ
あなたの発信するデータに特別なストラクチャを持たせる必要はありません: あなたがいちばんいいと考えるようにそれを発展させればよいのです。 しかし、それぞれのホストに、そこにどんな情報があるのか(ポインターによって)他の人が素早く理解できるようなドキュメントを用意しておくといいですね。 それから"/"という名前をそのドキュメントに結びつける「パス」行を、デーモンのルール・ファイルに用意しておきましょう。 ホストにどんなものがあるかという要約と同様に、関連するホストへのポインターも良い考えです。
お帰りなさい?
サーバーのウェルカムページはしばしば「ホーム」と呼ばれます。なぜなら、クライアントソフトがホーム(デフォルト)ページとして使うのにちょうどよいからです。「ホーム」ページという用語は、ブラウザが起動するときに最初に表示する場所を意味します。けれども、ここで混乱しないでください。2つの異なる概念があるのです。
ウェルカムページは、あなたのサーバーを初めて訪れ、そのコンテンツの概要を知りたいと思う人を歓迎するところです。それはあなた自身のホームページとよく似た目的を持っていますが、対象としている利用者が異なります。別々のものを用意するとたいてい事態が混乱するだけなので、組織の中の人もウェルカムページを自分たちのホームページとして用いています。少なくともこうすることで、確実に組織に対する公の目を意識することにはなるわけです。 私自身はこのような方法は採っていません。なぜなら私はホームページに個人的なものをたくさん放り込んでいるので、組織のウェルカムページや、私自身の自己紹介である「ウェルカム」ページにそうしたものを置きたくはないからです。
ウェルカムページはあなたのサーバーがそもそも何であるかを説明しているかも知れません。それはローカルの利用者のためのホームページにはスペースの浪費です。そういうときは、ローカルの利用者のために別のホームページを用意するのもよいでしょう。
あなたのサーバーのエイリアス
もしあなたが本格的なサーバーを運営していたら、それは今のマシンのよりも長い寿命を持っているかも知れません。インターネットのドメイン名管理者にサーバーのためにエイリアス(別名)を設定してもらうよう依頼しましょう。そうすることで、サーバーを"mysun12.dom.edu"ではなく"www.dom.edu"と参照することができるようになります。ということは、将来マシンを変更しても、エイリアスを変更するだけで、利用者のあなたのデータへのリンクはきちんと生きているということになるのです。
将来(94年3月の時点で)は、クライアントソフトは、もし他のデフォルトが指定されていなければ、ローカル環境にある「www」と名付けられたマシンを探しそのウェルカムページを「ホーム」として使うような機能を備えるようになるでしょう。すなわち、あなたが管理するドメイン内の利用者は、クライアントを起動するだけで、適切なスタートページの設定ができるというわけです。
あなた自身へのエイリアス
「webmaster」という名前のエイリアスをサーバー上に作成してください。これによって、利用者があなたのサーバー上で何らかの問題に遭遇したら、そのことについて簡単にメールで連絡できます。これはメールで問題があった利用者のために用意する「postmaster」エイリアスと同様のものです。
管理を委譲する
サーバー管理者(ルートのパスワードを持っている人)は原則的に、ものごとをオン・オフしたり、事態をコントロールしたりする権限を持っています。しかし、個別分野の文書については明確に責任権限を委譲しておくのが賢明です。 サーバー管理者はデータの実際の中身には一切関知しないということでもいいでしょう。その場合管理者はマシンをきちんと動作させることに専心すればよいのです。
ハウス・スタイル
ウェブは中央の権威を持たずに草の根から広まってきました。そしてこれはとてもうまく働いてきました。これは一つには情報提供者の創造性の賜であり、また彼らが情報を可能な限りダイレクトに生き生きと表現できる自由の賜であったわけです。 読者はこれが提供する多様性を高く評価しています。しかしながら、大規模なウェブにおいては、彼らはまたある種の一貫性も望んでいるのです。
もしあなたが組織の提供する情報を管理する責任者であるなら、「ハウス・スタイル」の長所と、個々のグループや作者に自由にやってもらうことの利点とのバランスをうまく取らなければなりません。 この点について方針が決まったら、きちんとそれを書き留めておくことが大切です(もちろんそれをウェブに掲載することは言うまでもありません)。