Planet masaka
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2024-12-03
- 風冴えて群れ立つ鳥の返す弓 (original post at )
- エリッキ=スヴェン・トゥールの「弦楽四重奏曲第2番」を、シグナム四重奏団の演奏で。副題は「ロスト・プレイヤーズ」で密集和音の強奏の合間に繊細な意図を撚り合わせるような上向きのフレーズが力を増していく単一楽章。「蜃気楼」はPf三重奏で神経質なアルペジオに鋭い音が立ち向かい冷たく穏やかなエピソードを挟んで進む。「シナジー」はVn+Vcで密やかな対話が徐々に激しくなる。「光の塔」もPf三重奏で透明なガラス細工のようなロマンで始まりときどきなにか重いものが降ってくる。いずれも音の並びはそれなりに個性的だが素材はオーソドックス。ECM 00028948195411 #nml (original post at )
- 筒井功「日下を、なぜクサカと読むのか」を読んだ。クサ、カサ、コサのつく地名は日が当たらない場所であること、トウゲ、トリは境目に当たることなどを各地を歩き回って確かめ地元の古老に話を聞くというフィールドワークで、古代に用いられていたであろう言葉の意味を推測し、(後世に作られた)説話的語源説ではない地名の由来を見出していく。面白いとは思うが、十数か所に共通点があることをもって他の史料的裏付けなくこうに違いないと結論づけるのはどうなのかなとも感じる。柳田国男を盛んに参照していて、方法論としては同じなのかもしれないが (original post at )
2024-12-02
- ベルント・アロイス・ツィンマーマンの「プレザンス」を、サシュコ・ガヴリーロフ+ジークフリート・パルム+アロイス・コンタルスキーの演奏で。ピアノトリオの各奏者にユビュ王(Pf)、ドン・キホーテ(Vn)、ユリシーズのブルーム(Vc)を割り当てた白いバレエだそうでプロコのPfなどいろいろ引用される。「インテルコムニカツィオーネ」はVc+Pfの“相互コミュニケーション”でそれぞれに二つの異なる次元や時間層を与えたという。低音のゆっくりと歪む重音から動きを増していく8部構成。以前聴いたDG 00028947773573からの抜粋盤。Deutsche Grammophon 00028948647323 #nml(☞参照) (original post at )
- 眩しくもはかなき夢や冬紅葉 (original post at )
- マウリシオ・カーゲルの「マッチ」を、ジークフリート・パルム+クラウス・シュトルク+クリストフ・カスケルの演奏で。2Vc+打で琵琶のような鋭いPizzからギリギリ絞り上げるスルポンやらグリッサンドやらまるで打3台かというようなワイルドで原初的な音の競演。「ルネッサンス楽器のための音楽」はSATBのクルムホルン、ポンマー、コルネット、クラリーノ、ルネサンスTrb、リュート、テオルボ、Vdaブラッチョ、ガンバ、Orgにベルやブラケット類の打という23の楽器を荒々しく剥き出しのままかき鳴らす。Org類がちと異質な感じ。音作りとしてはいささか時代がかっているか。DG 00028948647309 #nml (original post at )
2024-12-01
- ゲオルク・カッツァーの「ラ・メトリあるいは植物人間のノート」を、ベルリン管楽合奏団+ベルント・カスパーの演奏で。木5+Pfで細かい網目のような複雑模様を織りなす。「人間機械論」はラ・メトリーのテキストをナレーターが語りCbや電子楽器がバッハの引用らしきところから分裂的断片を展開したり。「侵食のメカニズムとエージェント」はこのシリーズ初期の電子音楽。「人間の自然」もラ・メトリーのテキストの語りに電子音やテープが絡まりつく。NEOS Music NEOS12332 #nml (original post at )
- 落葉敷きつめてよき間の太鼓かな (original post at )
- 岩田秀行/小池章太郎「役者絵の図像学」を読んだ。芸術作品の浮世絵というより歌舞伎興行に伴う出版物としての位置づけから、実際にどの役者がどの公演で何を演じたものを絵にしたか読み解くためのさまざまな約束事や着眼点を解説する。図版も豊富であり演博データベースの関連もあって興味は尽きない。ただ冒頭の対談を始めやや上から目線で、記述も細部を掘り下げる一方やや単調なので、ついて行くのが疲れる。最後の八犬伝草子のセクションは読み物として辛いのでもっと図鑑的に整理してもよいのかもね (original post at )
- 福士則夫の「夜は紫紺色に明けて」を、テッサ・ブリンクマン+カロリーヌ・ドリュームの演奏で。Fl+Guitで森が眠りから覚める8行詩に応じた8部構成だそうで鳥が舞い踊るような。アンディル・クマロ「Zeuze」の短いFl+Pfを挟見、ブリンクマン自身の曲は多重録音を駆使してバロックFl+プリペアドPf+電子音の「戻ってきた音:そして波は逆巻く」、5種Fl+トンガの「魔物」、AFl+Pfの「水をかきわけて」、Picc+Fl+プリペアドPfの「二度と同じくは現れない」、Piccの「気まぐれなクラクティカス」で何やら魔術的。さらにシリシュ・コルデ「鶴の柔らかさ」も不思議なFl独奏。New Focus Recordings FCR396 #nml (original post at )
2024-11-30
- 半年近くもひっかかっていたT.E.シックの呪縛wからようやく解き放たれて怒涛のNML祭りwww (original post at )
- 松平頼暁の「ピアノのための3章」を、井上郷子の演奏で。神秘的でもあり懐かしさと疎外とが交互に現れるような。「ピアノのための史跡」は冒頭の音列的モチーフからいろいろ展開。「井上郷子のための名簿」は穏やかに始まりつつ掛け声なども。さらに松平頼則の「呂旋法によるピアノのための3つの即興曲」「律旋法~」からRe壱越、la黄鐘、「短歌による二つの前奏曲」「ピアノのための16の小曲」と親子二代の作品群。ALM Records ALCD-133 #nml (original post at )
- Linked Web Storage Working Group www.w3.org/groups/wg/lws Solidをプロトコルを正式な仕様にするWGはLinked Web Storageとして9月に発足。ウェブサービス提供者が利用者にデータの権利を放棄させるというモデルから、異なるサービス間で相互運用可能なような記述のため、LWSプロトコルの標準化を目指す(☞参照) (original post at )
- NYTimesからEveryone’s Going to the Book Bar お酒を味わいながら本も楽しめるというブック・バーを紹介。The Lit. Bar、Book Club Bar、Sullaluna、Liz’s Book Barなど。ブックカフェならぬバーもあるのかと思ったら東京にもいくつかあるらしい (original post at )
- CRDT for RDF Community Group www.w3.org/community/crdt4rdf Conflict-Free Replicated Data Types(競合しない複製データ)という分散処理でローカルでデータを作ってもうまく統合できる仕組みをRDFに適用しようという試み。すでにいくつか存在するのでそれらをコーディネートして行こうというCGが発足 (original post at )
- Re: polymorphic RDF mapping lists.w3.org...semantic-web/2024Sep/0035... JSONをRDFにマッピングする方法という質問に対して、RMLMapperや論文(Declarative RDF graph generation from heterogeneous (semi-)structured dat)を紹介。RMLはKnowledge Graph Construction CGで継続されているらしい(☞参照) (original post at )
- 川上統の組曲「甲殻」を、亀井庸州+竹本聖子+榑谷静香の演奏で。Vn+Vc+Pfのトリオで、テッポウエビとかカブトガニとかミジンコとかの甲殻類の表題がついた短い曲を集めた曲集。第1集~第3集まで各5曲。生き物への愛情ある眼差しというか、軽妙だったりしみじみしていたり、親しみやすいがそれぞれ工夫が凝らされてなかなか楽しい。ALM Records ALCD-124 #nml (original post at )
- ちぎれては夢を描きけり冬の雲 (original post at )
- ベルンハルト・ラングの「ダス・ヒルン」を、サラ・マリア・サン+アンサンブル・プロトン・ベルンの演奏で。Sop独唱+木管4本+Vn+Vc+Hp+Pfでデュレンマットのテキストを用いた不条理小劇のような構成。動画も用いるらしい。「旅行代理店炎上」はSop+Sax+Vc+EG+打+Synthで電子音や録音も用いバロウズのテキストにシェイクスピアやジョイスの断片も交えてをロック・オペラ風に扱う。「DW16.4 - ソングブック I.4」はSopのモノローグ風に始まりSax+EG+打+Synthが加わってディーター・シュパールや自作のテキストで場末の劇場風から時間が伸び縮みするような奇妙な空間まで。Kairos 0022300KAI #nml (original post at )
- トビアス・エドゥアルト・シックの「鋭角的な時代の記憶に」を、ザカリー・シーリー+コンテンポラリー・インサイツの演奏で。Fl+Fg+Vc+Guit+Pfという変わった編成で、タイトル通り鋭角的なPf打音から各楽器が不協和にぶつかり合いながら呼び交わしていく。「緊張の下」はSSax+Vc+Accrdで叫び的な音から孔音や息音が続いた後に微分音的にトリオが重なる。「ペナンブラのカメレオン」はBFl+Cl+Vc+Accrd+打でもやもやした不安な息音から始まり絶叫的切り込みが時折。「打楽器/インテリア」は内部奏法を駆使するPf独奏で「鋭角的~」と共通するテーマを持つ。「3つの色:緑」はAccrd独奏で強弱様々な和音が組み合わされていく。NEOS12327 #nml (original post at )
2024-11-29
- 雲はひかり冬の翼の黄金いろ (original post at )
2024-11-28
- 留衣鶴の蜘蛛の足かな干菜吊る (original post at )
- 森美術館「ルイーズ・ブルジョワ展」に行ってきた。副題は「地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」だそうで、うむまぁ怨念というか重苦しい情念のこもった作品群。例の《蜘蛛》シリーズから《ヒステリーのアーチ》《カップル》といった重厚な立体物は見応えはある。初期絵画やグワッシュは素朴な味わいがあるのだが、冒頭に出てくる《出産》《授乳》のシリーズをはじめ、伝記的背景のメッセージ要素が強すぎてちょっと引いてしまう。それが本質なのかもしれないが、プレゼンテーションとしてどんなものかな (original post at )
2024-11-27
- 哲学に迷い込みけり冬の蝶 (original post at )
- NYTimesからThe French Philosopher Whose Romantic Theory of Time Was All the Rage 1910年代にはアメリカや世界で引っ張りだこの人気を博しそのご急に忘れられたような哲学者アンリ・ベルクソンの新しい伝記をエミリー・ヘリングが著した。その『創造的進化』や時間論など (original post at )
2024-11-26
- 冬空や彩りの木々にこぼれる (original post at )
2024-11-25
- 新しき網に炭火の香りかな (original post at )
2024-11-24
- まわる輪と夕日に遊ぶ枯すすき (original post at )
- ジャック・デリダ/福本修訳「アーカイヴの病」を読んだ。アーカイブの元となるアルケーに「始まり」と「掟」の意味があることから、起源の記録+保管・管理=法規範的次元を持つこと、それには印刷機械と割礼が関わること云々。フロイトの言う破壊欲動は痕跡を抹消してアーカイブを破壊する(アーカイブの病)。記憶=内的アーカイブを外在化する「不思議のメモ帳」=アーカイブの理論としての精神分析、しかしそれは電子メールほかの技術に置き換えられる(アーカイブの問いは…未来そのものの…明日に対する応答、約束、責任の問いである)。アーカイブと考古学の緊張関係。抑圧しながらアーカイブ化する。無意識→仮想的=潜勢的と現実的を区別せず保存→アーカイブの構造は亡霊的。DA学会で言及された潜在的アーカイブはこのあたりか?(☞参照) (original post at )
2024-11-23
- 落葉なく音に尻餅の少女かな (original post at )
- NYTimesからPeeling the $6.2 Million Banana: An Auction Explainer 水曜日のサザビーズのオークションで、マウリツィオ・カテラン(18金のトイレなどで知られるコンセプチュアル・アーティスト)の「コメディアン」というバナナ作品が9億円以上という異常な価格で落札された。バナナは腐っても設計書と認証が得られるので大丈夫なこと、起業家にとっては宣伝になるだけでなく美術館の理事に起用されるなどの利点があること、再販された作品の対価は英仏伊などでは一部作家にも還元されるが米ではその仕組がなくNFTが期待されること、など (original post at )
2024-11-22
- 寒泉にのぞみの雫流れけり (original post at )
- オペラシティ「松谷武判」展に行ってきた。具体美術協会のメンバーという認識で、最初の部屋はいかにも、続いて《繁殖》シリーズなどがでてくるとどうも生々しく、さらに黒一面の一部が盛り上がる《流れ》《雫》などのシリーズはまぁそうかなという感じだったが、上の階で2本の創作ドキュメンタリーを見てボンドを流しながらヘアドライヤーや扇風機で乾かしてその風で波打ってくるなどの過程が分かると俄然興味が湧いて、再び後期の作品群へ。黒に盛り上がりというのはありがちのようだがなるほどこうしてオリジナリティが生まれるという。収蔵品展081で白髪一雄らの作品を見て、盛り上がると言ってもいろいろあるものだと改めて (original post at )
2024-11-21
- この色に鍵見つけたり柿落葉 (original post at )
- 今更ながらサクラエディタのアウトライン解析定義で正規表現が使えることを知り、各種のルールファイルを書き換え。これまで諦めていたことが続々実現し歓喜している。これは良い (original post at )
2024-11-20
- 初時雨いつものひとも小蓑かな (original post at )
- 日中の最高気温が8℃前半と真冬のようで、冷たい時雨もあって手袋付き冬装束の登場。いつもジムの窓から見える不思議な迎え鉄さんは今日も傘をさしながらにこやかで立派 (original post at )
- NYTimesからInching Toward a Fusion Energy Future ずっと難しいとされてきた核融合について、最近の研究者、起業家、投資家などは商業化は近いと感じているようだが、まだまだ難関はある。関連してCOP29では脱炭素のために原発が必要という議論も (original post at )
2024-11-19
- 補助輪の銀杏落葉をくくりけり (original post at )
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