Planet masaka
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2026-06-25
- 木村洋「「蒲団」の時代」を読んだ。日本文学史においてほとんど徒花のように扱われている自然主義について、その実際の価値を探ろうと多数の同時代文献を引用しながら論じた力作。ツルゲーネフの「父と子」に連なる、明治の旧体制=親とそれに反発し個人の価値観を赤裸々な言葉で打ち出す自然派=倅の対立と捉え社会的意義を強調するのは分かる。ただ引用されている中島孤島の「純粋の意味でいふ文学上の現象といふよりも、ヂャーナリズムの趨勢から生まれた一現象」にいみじくも示されているように、直截的表現は確かに一つの殻を破ったにしても、内容が空疎だという通説を覆す説得力はなく(敢えてかも知れないが)やや空回りの印象 (original post at )
2026-06-24
- NYTimesからFrom Joyce Carol Oates, a ‘Frenzy’ of Fear and Foreboding ジョイス・キャロル・オーツの49番目の短編集に収められた9編の物語もまた常に恐怖が潜んでいる (original post at )
- 玉突きの行方を見れば梅雨曇 (original post at )
2026-06-23
- 蝸牛を回る古層の意識かな (original post at )
- GYRE Gallery「SPECTRUM 2076 AD ─ 来たる世界の意識体」に行ってきた。気候変動やテクノロジーの特異点を経た50年後の未来という視座から現代を審問するのだそうで、デリダの憑存在(ハントロジー)やらメイヤスーやらニーチェやらベルクソンやら大仰な開催趣旨のもと、池田謙の聴覚スペクトラム、山田晋也の重層的~という色層が重なり合う絵画、熊谷亜莉沙の記憶の~という朽ちていく絵画、草野絵美の生成的~という過去の写真をAIで高速モーフィングする映像、あと森万里子、名和晃平、牧田愛。まずまず面白いがやや肩に力が入りすぎという感じも (original post at )
2026-06-22
- 十薬や忘れた頃の魔法陣 (original post at )
2026-06-21
- スヴェンヤ・フラスペーラー/稲葉瑛志+鈴木啓峻 訳「繊細さについて」を読んだ。近代の成立とともに進んだ個人尊重や自由平等は人々の感受性を繊細にして抑圧された声を可視化する一方で自己防衛の殻を厚くもする。そりゃそうだという話なのだが、ニーチェ的強靭さとレヴィナス的繊細さ、フロイトのトラウマ論にデリダやバトラーの言語論といった大道具を的確に用いて、肯定否定のどちらにも偏らずに論が展開される。下手するとどっちつかずになりかねないところをバランスよく配分しつつトクヴィルのパラドックスで締める。ときどきどこが繊細の話なのかなという感じもあったが、現代の問題にしっかり寄り添っており説得力ある (original post at )
- NYTimesからWe Liked Remote Work. Then We Looked at the Data. リモートワークで皆喜ぶかと思いきや孤独感に苛まれる者多数でつながりが重要。どこで働くかだけでなくどう働くかを考えねばならない。って当たり前過ぎて何を今更という記事 (original post at )
- 薄明に嘆く空振り夏至の宵 (original post at )
2026-06-20
- 翡翠の羽におどろく水かがみ (original post at )
- 津高校同窓会@メッセウィングNHWに参加。大勢の出席者の中で分かるのは同級生30名の中でもわずかでなかなか難しいものがあったが、吹奏楽部の演奏披露やら応援団やら確かに懐かしいこともいろいろ。2年下のOさんに再会したのには驚き感動した (original post at )
- 三重県立美術館「ロックフェラー・コレクション 花鳥版画展」に行ってきた。ちょっとマイナーかなと思ったが、広重を中心に豊富に出品され、かつほとんどに背景説明のキャプションが用意されていて、情報豊かでよかった。たぶんこの分野の文献は少ない気がするので図録も購入。これはCJで生かせそう (original post at )
2026-06-19
- 田植え後のみどり新たに参る道 (original post at )
2026-06-18
- 高橋陽介「シン・関ヶ原」を読んだ。家康は秀吉から後事を託されてすでに天下人であったという前提で上杉景勝の会津問題から関ヶ原に至る一次文献を読み解こくことで、定説とは違う「天下分け目の合戦」の実態を探る。定説とはいっても旧陸軍参謀本部のつくった戦史から司馬遼太郎に至る近代の物語で学術的には多くは否定されているとのことで、一次史料をたどると大きく違う姿が見えることが示される。その資料批判が真っ当なのか任意に選択されているのか分からないが、白峰説をはじめ論争もノートで紹介されており、納得感はある。この時代に特に興味があるわけではないので名前が次々に出てくると東軍側なのか西軍側なのかも不明になったりして、人物一覧もしくは索引がほしいところ (original post at )
- 五月雨れて夢のかけらの笛たいこ (original post at )
- オペラシティ「拡大するシュルレアリスム」に行ってきた。3回目。これまであまり注目しなかった装丁/ファッション/インテリアのエルンスト『65 マクシミリアーナ あるいは天文学の非合法的行使』、ブルトン(編) 『シュルレアリスム革命』誌12号、オッペンハイム 『パルケット』誌4号デラックス版 手袋、ダリによる「ヴィーナスの夢」スケッチ『タウン&カントリー』誌1939年6月号など。「収蔵品086」は特に小林裕児《リラの行進》、福岡道男《夢のかけら》、長沢明《On the Earth II》に注目 (original post at )
- SOMPO美術館「ウジェーヌ・ブーダン展」に行ってきた。《ボルドーの港、バカラン埠頭からの眺め》《ル・アーヴルの停泊地》《干潮》といった海の風景や《トルーヴィル、トゥーク川にかかる古い橋》《トゥークの古い港》といったバルビゾン派的な風景画は外光派らしい明るい味わいあるが、「印象派の先駆者」は集客用語ぽく響く。《カジノ小屋の前の人々、トルーヴィル》のような群像表現にもそのタッチは生きておりこれはこれで (original post at )
2026-06-17
- NYTimesからPresident Trump Lost This War 大言壮語して2月8にはじめた戦争は妄言の一つも実現できずに終結に向けた取引に入る。イランの核問題は自身が破棄したオバマ政権の合意と変わらず、世界がトランプの負け、そしてアメリカの後退であることを分かっている (original post at )
- 窓開けて出迎える守宮のボレロ (original post at )
2026-06-16
- 大地揺れてお椀の中も皐月波 (original post at )
2026-06-15
- 謎解きに耽り青葉で雨宿り (original post at )
- 中川僚子「フランケンシュタイン、日本到来」たいへん興味深くまた緻密に考察されているのだが、なぜlibraryをライヴラリと繰り返し表記するのか謎。いくら調べてもヴとする合理的な理由が見当たらない (original post at )
- 中川僚子「フランケンシュタイン、日本到来」を読んだ。 明治中期に「新造物者」と題し瓠瓢舎主人稿として雑誌「国の基」に連載されたメアリー・シェリーの小説の翻訳について、その訳者はいったい誰なのかを中心に探る。文体から挿絵、雑誌の成り立ちと半端な連載終了の背景までを緻密に調べることにより訳者を特定するのも見事だが、その過程で当時の日本の進歩派vs保守国粋派の綱引きが女子教育から美術界に至るまで影響していることも浮かび上がる(ただこちらの方がメインになって訳者探求の根拠としてどうかは微妙)。コラムで挿入される授業での読解も興味深い。しかしなぜlibraryをライヴラリと表記するのか謎 (original post at )
2026-06-14
- NYTimesからHockney’s Sense of Style Never Wavered 木曜日に88歳で亡くなったデイヴィッド・ホックニーは、その絵と同じく服の色使いも大胆で、センスは刺激的だった (original post at )
- 赤枠の中の芝庭に水撒く (original post at )
- ホックニー亡くなったのか。違う切り口に目を開かせてくれた。ありがとう。R.I.P.(☞参照) (original post at )
2026-06-13
- 梅雨晴の光の中を浮上する (original post at )
- 都響1045定期を芸劇で。来年から首席になるというペッカ・クーシストの指揮。オウティ・タルキアイネン「生命の激流」は“女性が本能に導かれて子を産み落とす営み”を描いたそうだがウネウネしていてこういうことなんだろうか。ハイドン45番はクーシストの弾き振りで超快速(Cbであれ弾くのはちょっと無理)だがアダージョはそれでも眠い。最後の演出はいい感じだった。後半のラウタヴァーラ交響曲第7番《光の天使》は三和音音列と讃歌の動機とカントⅣの三要素を組み合わせたというが三和音ぽい響きばかり耳についてやや単調。アマオケの委嘱曲だからなのか“先鋭的な試みに行き詰まりを感じた”結果なのか。ベースが良く鳴るつくりはよいとしてもだ。全体として演奏は悪くない。指揮者は団員とのコミュニケーションもよく好感が持てた (original post at )
- 久々にimage-annotatorの小改造で大騒ぎ(☞参照) (original post at )
2026-06-12
- 星かげに衣を脱ぐ蛇のソナタ (original post at )
- すごいゲリラ豪雨(☞参照) (original post at )
2026-06-11
- 国西美「チュルリョーニス展 内なる星図」に行ってきた。ほとんどが紙にテンペラで少々もやがかかったような一種幻想的な絵で、作曲もしたという画家ならではの《フーガ》《プレリュード》《ソナタ》といった作品がいい感じ。中でも《第3ソナタ(蛇のソナタ)》4楽章は薄青緑の吸い込まれるような世界、《第6ソナタ(星のソナタ)》は宇宙の幾何学か。《おとぎ話》シリーズもまずまず面白い。これだけで充分なのに北斎の富嶽三十六景(井内コレクション)がB2で展示されていて、なかなか良い刷りみたいだが人垣の後ろからざっと見ておしまい。これ抜きにして価格を抑えてくれればいいのに (original post at )
- 淡緑の四葩の花のプレリュード (original post at )
2026-06-10
- 千宗屋「もっと知りたい千利休と茶の湯」を読んだ。薄いムックみたいな図版多用のつくりで手軽だがポイントは押さえている(ような気がする)。利休については断片的な知識ばかりなのでこういう形でまとめて読むのはよい。茶器はあまり興味ないが楽茶碗の位置づけがちょっと分かった (original post at )
- NYTimesからHealth Risks of Alcohol Accelerate After One Drink a Day, Study Finds 火曜日に発表された(バイデン政権下で委託された)研究では1日2杯酒を飲むとアルコールに起因する早期死亡リスクが高まるとした一方、NASEMが任命した委員の研究では適度な飲酒(男声は1日2杯、女性は1杯まで)は全く飲まないより健康的との示唆を報告。業界は前者の報告に反発しているが、病気や死亡がアルコールに起因するものかどうかでも話は違ってくるので、単純にどちらが正しいとも言えない (original post at )
- 目を閉じる誰かの香りラベンダー (original post at )
2026-06-09
- 久木田水生「麦とTwitter」を読んだ。コミュニケーションと情報の理論から始まって、インターネット、人工知能、バーチャルリアリティまで、400近い文献と時に漫画や小説まで引っ張り出して否定にも肯定にも安易な中立論にも偏らずに丁寧に論じている。ただ多くは論文の見解に意見を少し添えるという感じで、よく整理はされているが特に触発されることもない、何か教科書を作りたいのかなという印象だった。最後の方、特にVRやソーシャルロボットのあたりは主張も感じられ、このあたりにコミュニケーションと技術の問題が凝縮されているという視点なんだなと (original post at )
- えごの花かざす揺りかご耳掃除 (original post at )
- 岡本啓「絶景ノート」を読んだ。3000年とかカナブンとかウブユとか青い惑星とかメコンとか。語あるいは字がちりばめられる。あまりじっくり受け止められるタイミングではなかった。特殊な蔵本はページが開きにくくて残念 (original post at )
2026-06-08
- ミヒャエル・ケンペ/森内薫 訳「ライプニッツの輝ける7日間」を読んだ。微積分法、二進法記号体系と計算機械などは一応知っていてほかにも万能だったらしいという程度の認識のライプニッツについて、7つの日の出来事を通して研究の概要と方法、交友、人となりを描くという変則的伝記。好奇心旺盛で何事にも可能性を見出しかつ調和させようという姿勢は分かるようでもあるが寂しそうにも見えそしてノマドとか弁神論といった思想ができるわけでもなく。また「~7日間」という邦題は特定の一週間に焦点をあてるような誤解を与えそう (original post at )
- 片白草まいあがれ無垢の川へ (original post at )
2026-06-07
- 軽快な手振り眩しく梅雨曇 (original post at )
- 梅雨入りだそうだ。昨日つかの間の晴れを味わっておいてよかった(☞参照) (original post at )
2026-06-06
- NewYorkerからA Stunning New LACMA Descends Upon a City in Crisis ロサンゼルス・カウンティ美術館が1965年に開館した時その建物は躍進する都市にはがっかりするものと酷評されたが、スイスの建築家ピーター・ツムトールの設計で5月にオープンした流線型の新館は、より成熟するも問題を抱えるようになったLAにおいて唯一無二の存在感を放っている (original post at )
- 紫陽花の憧れに渾身の技 (original post at )
2026-06-05
- 神の手で柏落葉を包み込む (original post at )
2026-06-04
- 並べては名付けに悩み利休梅 (original post at )
2026-06-03
- 夏嵐がバケツを蹴倒して行った (original post at )
2026-06-02
- 夏嵐にそなえてベランダのそうじ (original post at )
2026-06-01
- 週末からCodexであれこれ試したが、1ヶ月分以上の仕事が3日でできた感じ。最初の出来が見た目に反して中身があれ(今風)でも、注文をつけるとかなり的確に仕上げてくる。なかなかやるな (original post at )
- 助っ人の知恵をひねりて連理草 (original post at )
2026-05-31
- ダヴィッド・ラプジャード編/宇野邦一 訳「ジル・ドゥルーズ講義録 絵画について」を読んだ。画家が絵を描く時にまず訪れるカタストロフとその契機であるカオスをターナーやセザンヌ、クレーについて語りはじめ、フランシス・ベーコンからダイアグラムという概念を取り出し、ここから図像とか手法としてのアナロジーへと進んでそれにコードを対比させ、特にアナログのあり方として鋳型、有機的モジュール、連続的変化としての変調というところに発展し、また手の作業としてドラクロワのハッチングとかエジプトの平面などにも触れる。最後は変調としての色彩をゲーテの色彩論も参照しながら検討するが読み疲れてついていけず。ゆらゆらと問いかけながらの講義は、分からずとも力があった (original post at )
- 詰めすぎを癒やしにくる夏鶯 (original post at )
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