ベートーベン交響曲第2番の概要と演奏(a.k.a.ベートーヴェン/ベートホーフェン)

曲の概要

曲名
交響曲第2番 ニ長調 op.36
作曲時期・場所
1801/02
初演
1803-04-05 @ ウィーン:アン・デア・ウィーン劇場
楽章構成
  1. Adagio molto-Allegro con brio
    ニ長調 3/4-4/4拍子
  2. Largetto
    イ長調 3/8拍子
  3. Scherzo:Allegro
    ニ長調 3/4拍子
  4. Allegro molto
    ニ長調 2/2拍子
楽器編成
Fl:2; Ob:2; Cl:2; Fg:2; Hr:2; Tp:2; Timp; Str
備考
ノート

1番よりいっそう規模が大きくなった序奏では、ffのトゥッティとpの対比、一時的な転調や減7和音で劇的な効果が高められている。1楽章主部は、16分音符の装飾的な音型と金管+Timpによる強烈なアクセントが印象的。2楽章ではCl+Fg、Fl+Ob、Ob+Cl+Fg、Fl+Ob+Fg、Ob+Fgなどと異なった組み合わせで示される木管の音色が新しい(テンポは♪=92でそんなに遅いものではない)。3楽章はスケルツォを名乗り、上行する3つの音符が基本的な要素となって掛け合いなどが行われる(古楽器ならトリオでのHrのゲシュトップが印象に残る)。終楽章は不意打ちのような変わった動機の主題で開始され(前打音のリズムやトリル、主音の回避は1楽章の序奏と共通する)、このむち打つような半音が繰り返し利用されていく。途中、3楽章のトリオで見られた激しい分散和音と同様の音型を用い、楽章間の有機的統一を図ったり、再現部に第2の展開部(294小節から)を置くなど、次につながっていく試みもみられる。

いくつかの演奏=録音情報

演奏者、録音情報と楽章別演奏時間
指揮者演奏CD番号録音年月1234備考
Arturo ToscaniniNBC s.o.BMG 60253-2-RG1949-11-07/51-10-059:199:593:166:0328:37
Leonard BernsteinVPO*DG 2740-2161978-02-04/0613:2012:243:336:1735:34LP
Herbert BlomstedtStaatskapelle DresdenBrilliant 99927-21979-1213:0512:334:066:4336:27
Monica HuggettThe Hanover BandNimbus NI51441983-10-19/2012:3211:593:406:3734:48
Herbert von KarajanBPO*DG 439-001-21984-0210:3210:203:556:2731:14
Christopher HogwoodAAM*L'Oiseau-Lyre 452-553-21984-0812:459:534:246:3333:35
Roger NorringtonLondon Classical PlayersEMI 7-47698-21986-07-28/3011:5510:014:376:1132:44
Nikolaus HarnoncourtChamber O. of EuropeTeldec 2292-46452-21990-07-0512:3110:304:225:5533:18
John Eliot GardinerORR*Archive 439-901-21991-1112:0810:194:256:0933:01
Charles MackerrasRoyal Liverpool p.o.EMI 5-72807-21997-11-25/2811:419:504:206:0932:00
David ZinmanZurich Tonhalle o.Arte Nova 74321-63645-21998-12-15/1610:569:003:346:0429:34
Helmut Müller-BrühlCologne c.o.Naxos 8-5510992001-0912:4011:453:496:2334:37
Simon RattleVPO*EMI 5-57445-22002-04/0512:0310:203:316:0832:02
Roger NorringtonSWR StuttgartHänssler 93-0842002-08-2911:238:583:575:5930:17実測
Seikyo KimO. Ensemble KanazawaWarner WPCS-116842003-02-08/1012:1510:183:406:0832:21

※録音年月順 (15 records)

※個人的な関心で手元の資料を中心に調べたデータであり、網羅的な情報ではありません。入力ミスなどによる誤りが含まれる可能性があります。年月(日)はISO-8601スタイルで、1806-10は1806年10月を、1806/10は1806~1810年を示します。演奏時間は、の解釈ほか詳しくは内容に関する説明を参照してください(特に古い録音ではリピートが省略されていること多々がありますが、今のところ区別していません)。