Planet masaka played list
Naxos Music Libraryで聴いてPlanet masakaにメモした最近の曲と2008年からの月別リストです。
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ジェイソン・エカート:
パッセージ
(ジャック四重奏団)
CIAの拘禁者尋問のための感覚遮断が云々と解説にあって、神経を病みそうになる危ない音がさまざまに繰り出される不穏な3楽章。「パルス=エコー」はPfを加え、断片的な音をいろいろ共鳴させたりして、人々の苦悩のこだまのみが表に現れるものが芸術であるとシェーンベルクの言うところのものが表現されているらしい。Kairos 0022028KAI () -
ピエール・ジョドロフスキ:
セリー
(マウゴルザタ・ヴァレンティノヴィチ+ジョドロフスキ)
Pf+サウンドトラックで「白」「黒」「青」「赤」「ローズ」「サンドル」と色名による曲が連なるが、20年近くにわたって書き継がれたそれぞれ独立作品だそうだ。シンプルなシーケンスの反復に少しずつずれた音が重なったりドラムセットが加わったり最初からノイズ混じりだったり妙な語りを重ねたり。ピアノも微分音だったり両端の音を弾いたり即興風だったりと、いろいろな実験音楽。Kairos 0022027KAI () -
ハンス・ツェンダー:
洛書(Lo-Shu)
(アンサンブル・ムジークファブリーク)
IはFl+Vc+打(各1~3?)、II「月の文字」はFl独奏、IIIはFl+Ensで声も入る。VII「4 Enso(演奏?)」は2Ob+2Hr+2Tp+2Tb+2Vn+2Va+2Vc+4打+Accd+Pfが2群に分かれて。ゆっくりと止まりそうにもなる時間の流れの中で禅問答ぽいというか太極拳のようなやり取りが進む。CPO 999771-2 () -
ネイ・ロサウロ:
ミトス・ブラジレイロス
(ミラクル・パーカッション・アンサンブル)
両端は騒がしいがII~IVは静かな中に神秘的な鳥が飛んだり。安達元彦の「HAYASHI」はMrmbを中心にしたコンスタントな音が中間から発散していく。水野修孝の「鼓」は8打に指揮者という編成で地鳴りの響きからTimpを軸に気まぐれな音が飛び込みマッチョな祭り囃子へ。西村朗の「マートラ」はMrmb+Timp+5打の版でスチールドラムなどエキゾチックな祭。和田薫の「打響聲應」も祭りの太鼓をベースに色物があれこれ。ラモン・メイヤーの「楽器のないトッカータ」は手拍子や足踏み鳴らしでリズム、W・J・シンスタインの「楽器のないボサノバ」「ロック・トラップ」も同じようなもの。ALM Records ALCD-7050 () -
丹波明:
Vn協奏曲第2番アドゥバイター
(数住岸子+外山雄三+NHK響)
軋む長い音にグリッサンドが絡み琵琶というか不思議に和風なPizzも交えながら独奏Vnは重音で忙しく跳躍し始める。魑魅魍魎をくぐり抜け枯野を越え嵐が過ぎCembまで聞こえたりと目まぐるしく入れ替わり深い淵に沈んでいく。1984年。「テトラクロニー」はPf+Vn+Va+Vcでトリルの絡み合いから乾いた錯綜やグリッサンドを経てPizzそして微分音的表情で終わる。2008年。「Vn協奏曲第1番」は1963年の3楽章作品で様々な色彩が試みられているが何しろ演奏がお粗末すぎるので何とも言えず。ALM Records ALCD-92 () -
ヤニス・クセナキス:
プレイアデス
(上野信一&フォニックス・レフレクション)
6人の打奏者で金属、木/鍵盤、皮/革が順にI、II、IIIの楽章を構成し最後のIVでこれらが混合して鳴る(順不同らしい)。「ペルセファサ」も6打で太鼓中心のセクションI、高音に沈黙が混じるII、音が聴衆の周りを旋回するIIIという構成。ALM Records ALCD-7284 ()