Planet masaka played list
Naxos Music Libraryで聴いてPlanet masakaにメモした最近の曲と2008年からの月別リストです。
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オスモ・タピオ・ライハラ:
無礼
(カムス四重奏団)
グリッサンドやハーモニクスなどいろんな表情で世の中のネガティブなことを力に変えていく。「スーラ」はVnと電子音を伴うカンテレの曲できらきらと光が飛び散るような。「境界」はSop+Hr+Vn+Pfでリーナ・カタヤヴオリの詩集『誰が語るのか』のテキストをグリッサンドを多用しながら。「美食学/天文学」はVn+朗読でスヴィ・ヴァリの詩を物語のように。「禅」はSop+Fl+Cl+Vn+Vcで道元のテキストを豊かな色彩と表情に包む。Kairos 0022030KAI () -
グロリア・コーツ:
交響曲第1番「開放弦による音楽」
(イラン・ヴォルコフ+ミュンヘン室内管)
Cを中心にDes、Bとうねうね動くのが開放弦なのかどうかよく分からないがPizzが琵琶のようにも聞こえなんだか雅楽の雰囲気もある。終楽章はホワイトノイズからグリッサンドの嵐。交響曲第16番「時間の凍結」も長い音符で五音音階みたいな音律を行き来しつつ微分音的滲みが広がり終楽章はやはりグリッサンド。「我ら孤独に鳴らす」はTimpを加えて長いグリッサンドが上下する中にSopがツェランの詩を、「その白い苦悶」はマラルメの詩にOb/EHr独奏の苦しげなモノローグが絡む。どれも居心地が悪くかなり変わってる。 NEOS12315 () -
ゲオルク・カッツァー:
弦のための音楽I
(クレメンス・シュルト+ミュンヘン室内管)
クラスターやPizzが飛び交う空中戦のさなか中間部は穏やかな(疑似イ長調?)音楽となるがまた忙しい動きに回帰する。「3つの言葉」は2004年の作なのに新古典主義みたいあるいはバルトーク風でもある半端な調性感。フリードリヒ・ゴルトマン「…ほとんど凍った落ち着きのない…2」は管打Pfも加えた小アンサンブルが捉えどころのない曖昧模糊から目覚めてリズムを獲得するがまた消えていく。「合奏協奏曲II」は16奏者でゆっくり起き上がってやがて管打が交錯しメカニカルな運動を経て最初に戻る。 NEOS12122 () -
ジャン=リュック・エルヴェ:
発芽
(レオ・マルゲ+アンサンブル・リティネレール)
ギリギリと蠢きから静かな気配を経て上昇音型の反復に至るのがそういうことか。「トポス」はさまざまな間合いでグリッサンド上昇して消えていく音がポツリポツリと発生する4部構成。「外側」はPfの低音打鍵をきっかけにやはり上昇グリッサンドするパターンだが後半は協奏曲かと思うPf中心になる。全体としてザパワととてもよく似た、音そのものの表象と戯れる感じ。Kairos 0022009KAI () -
ラファウ・ザパワ:
内向的集団
(ハッシュタグ・アンサンブル)
Fl+Va+Vc+Cbで変速リズムでジグザグしながら下降するパターンが繰り返されたまに低音からの長いグリッサンドが答える。「無駄」はこれにEGと語りが加わるが不快なノイズの割合が高い。「何の意味も見いだせず」はVn+囁きで言葉のシラブルと同期した奇妙な断片が続く。「私を再び裁いて」はFlがいろんな形でグリッサンド下降やフラッターしたり唸ったりするのをライブエレクトロニクスが追いかけるような。「ゼロに向けてスクロールする」はキーボード+合成音声のような無機質でどんどん不快になっていくノイズ。Kairos 0022036KAI () -
マデレイン・イーサクソン:
繊維
(アンデシュ・ユーンハル+トゥーラ・フレイヴィク+ステファン・オステルシェー)
微分音で頼りなく漂うFl+Vaに10弦ギターが我知らずという感じだがいちおう一本の糸を紡ぐらしく近寄ってみせたりもする。「響線」はFl/BFl+Cl+Ob/EHr+Vn+Vc+Pf+打で日本語の「間」から触発されたといういろいろ変身する音。「ずっと…」は11弦アルトギター+電子音、「ここはどこ」はAFl/Pic+弦4+2打で下降を繰り返す前奏曲から拡散していく6部構成。「潜入」はAFl/Pic/BFl+Cl/BCl+Va+Vc+Org+ギター+打で不思議なうねりを常に鳴らしつつ変幻する。Footprint Records FR129 () -
ファルツィア・ファラー:
木‐髪‐息‐光
(ソナー四重奏団)
微分音混じりの不協和なグリッサンドやハーモニクス、スルポンの冷たく硬い音が時折爆発する。「…そして解放された…?」はVn独奏で不安な響きの中に時々入り込むノコギリ音。「アルボルツの日々眺め」は2ギターのぽつぽつと鳴らされるハーモニクスに微分音の静けさ。「同じ瞬間に」はSSax+BCl+Trb+Cb+Hp+打で薄く長く伸ばされる微かな音による静止画「色に見とれる」はFl+Cl+Fg+弦4+Pf+打で少し色彩も音量も増えるが大半が引き伸ばされる音。Wergo WER6443-2 () -
テリー・ライリー:
In C
(マヤ・バイザー+マット・キルマー+シェーン・シャナハン)
バイザーによるVc+2打という編成版で、多重録音かライブエレクトロニクスかVcの音がいろいろと重なる。53のモチーフを10の場面に構成して執拗なミニマル反復の中に14番の第3曲冒頭、35番による第7曲、42番からの第9曲などルネサンスの聖歌を思わせるゆったりしたVibなしの流れがいくつか組み込まれて印象深い。4曲目は声を用いて22~25番の上昇音型。Islandia Music IMR014 () -
エドワード・カウイー:
弦楽四重奏曲第7番
(クロイツェル四重奏団)
短く複雑なジグザクだったり長いグリッサンドだったり雪崩うつ下降音型だったりとさまざまな要素が次々登場する目まぐるしい1楽章、鳴き声のような高音ハーモニクスの2楽章、緩急自在の3楽章で西オーストラリアを訪れた印象を描く。「グラウコーピス」はVc、「イカロスに何が起こったとしても?」はVa、「1秒のフィドル」と「コトドリの仲間たち」はVnと、それぞれ手の込んだ味のある独奏曲でSQのメンバーに捧げられている。なかなか面白い。Metier MEX77103 () -
ダロン・アリック・ハーゲン:
平家組曲
(デュオ夢乃)
琴+Vcで奏者による謡も一部加わる。1~5番まであり最後を除きそれぞれ3曲からなる。1番の冒頭は少し面白い展開があるかと思わせるが、概ね邦楽にVcを加えたという感じでやや拍子抜け。5番は電子楽器も加えて変化を演出するも突き抜けたというところはなかった。Naxos 8.559914 () -
フリードリヒ・シェンカー:
オーボエ・ソナタ
(ブルクハルト・グレツナー+ハンスヤコプ・シュテムラー)
十二音技法や無調や微分音や特殊な倍音奏法などあの手この手を繰り出すサービス精神豊かなソナタで、中間楽章はアングレのゆったりした歌、終楽章は2分15秒にもおよぶロングトーン(循環呼吸?)やグリッサンドの変顔。ヘルムート・エーリンクの「メレンコリア I」はプリペアドPfを伴い打的な部族っぽい要素だったり黄昏たり語りを発したりする5部構成。サラ・ネムツォフの「狼」はヴァージニア・ウルフのWoolfと1931年の小説「波(Waves)」を組合せたWolvesで、蠢くようなプリペアドPf伴奏の上で軟体動物あるいは波のようにゆらゆらするかと思えば荒々しかったり。Klanglogo KL1550 () -
伊藤美由紀:
シャトヤンシー
(エドガルド・エスピノーザ)
ワイルドなVc+電子音響だがベートーベンのPfソナタ32番に触発されているという。トナッリ・R・ナカムラ「ハプティクス」はハーモニクスで皮膚感覚を表現する。ジャン・アンヘルス・ピチャルド「デスフンダシオン」はアルゼンチンの詩人アレハンドラ・ピサルニクからでVcは素朴に電子音響の役割大。アレハンドロ・カルドーナ「鎧をまとった頭で新しい空気を打ち砕く」は11+8+5+4+3というリズムのバスラインを持つオスティナートだというがよく感じ取れない。リッカルド・マッサーリ・スピリティーニ「祭祀」は電子音のリズムに乗るやや安易な3章、オットー・カストロ「愚かな火」は単調なVcに様々な効果の電子音を重ねる。Urtext JBCC359 () -
ルーカス・フォス:
パラダイム
(ジェリー・カークブライド+チャールズ・ハウプト+マレイケ・フェルベルヌ)
Cl+Vn+Vcということになっているが打類が賑やかに鳴らされ掛け声がかかりナレーション(つぶやき)が入りと雑多な「前衛」音楽。レジャリン・ヒラーの「アルゴリズム」はFl+Cl+Fg+Tp+Vn+Vc+Cb+Hp+打にテープでその名の通り一定のアルゴリズムによって音を決めていく作曲法の初期作品で2つのバージョンを収録。エリオット・シュウォーツ「シグナルズ」はTrb+Cbの即興的な競演で叩いたり叫んだりも。素朴で面白い時代だ。Deutsche Grammophon 00028948647392 () -
ラッヘンマン:
マイ・メロディーズ
(マティアス・ヘルマン+バイエルン放送響)
旋律そのものではなく現象としてのメロディへの作曲法のアプローチを表すタイトルだという。8本Hrの協奏曲というべきもので、豪華絢爛かつ硬軟織り交ぜた多様な音響を味わえる。収録は2023年改訂版の初演時で、6部の全曲の後に聞きどころの抜粋とインタビューが収められている。BR-Klassik 900643 () -
メシアン:
ハラウィ
(ラシェル・ヤカール+イヴォンヌ・ロリオ)
なんだか歌詞がしみじみ伝わってくる。クチョワ語のオノマトペなんだ。ロリオのPfはもちろん共感に満ちて鳥の歌が実によい。やや古めの録音ながら音もクリア。Erato 5054197746864 () -
ジョエル=フランソワ・デュラン:
弦楽四重奏曲第1番
(ミヴォス四重奏団)
Esの強烈なPizzからDとの間を揺れ動きつつシンプルな長音を微妙な音程で変化させ時折湧き上がるようなフレーズが。同第2番「友の歌」はAに固執する1,2楽章に対してDの3楽章、Gの4,5楽章という構成でより長音の微分音的ずれが強調される。「重量のない静寂」はVn独奏でやはりAのトレモロなどからのずれ、「天使の降臨」はCl+Vnで下降する。「霊、浮遊する霊」はVa+合奏で開放弦、特にDにこだわる。「鏡の国で」はFl+Cl版でずっと寄り添いながら語り合う。「どこでもない国」はエキゾチックな感じの合奏でEsの自然倍音による音列を用いる。Kairos 0022200KAI () -
エリザベト・ハルニック:
B. Oulotのために
(エド・ミチッチ+アンサンブル・ツァイトフルス)
12楽器のアンサンブルが常に掠れた声で囁くような呟くような。「passim」はSop+弦3でピーター・ウォーターハウスの詩《天の視点》によるつぶやきが歌に変化していく。「すべての星の中で最も美しい」はPf独奏が静かにしかし打楽器的に(ローリー・アンダーソンの歌詞からという)。「grafting II」はAccod、ダルシマー、ツィターを含む10楽器が即興を交えながら。「Bein im Sprun」はB独唱+4女声+Vn~Cbでゲオルク・バゼリッツの否定形を重ねる詩が下降を繰り返す。「誰かが私達を思い出すだろう」は低音の長い音に空虚な声が重なっていく。Kairos 0022026KAI () -
クルターグ:
6つの楽興の時
(パーカー四重奏団)
4番目の弦楽四重奏曲になるらしい。奇想曲だったり哀悼曲だったりハーモニクスの実験だったりと変化に富んで凝縮された6楽章で最後は静かな別れ。「小オフィチウム」は“エンドレ・セルヴァンスキを追悼して”との副題で静謐な短い祈りだが4、5、14曲目は急速で激しい。間にはドボルザークの弦楽五重奏曲変ホ長調が置かれる。ECM Records 00028948559855 () -
西村朗:
弦楽四重奏曲第2番「光の波」
(ロータス弦楽四重奏団)
鋭い刃が飛んでくるような緊迫感で始まるIとハーモニクスが飛び交い荒々しいリズムでなだれ込むIIの2楽章。三善晃のSQ第3番「黒の星座」は怪しい魔術のようにうねる。矢代秋雄の「弦楽四重奏曲」は哀愁のあるというかところどころ弾けているのに全体としてオーソドックスな印象。細川俊夫「ランドスケープ I」はゆっくりと霞でも流れるような。武満徹「ランドスケープ」も能のような時間感覚の和声的動きで画布を塗っていく感じ。Warner Classics 5054197838361 () -
キム・テジュ:
ソナタ・アマービレ
(ペク・ジュヤン+イリヤ・ラシュコフスキー)
Vn+Pfがふわりと浮き上がったりくるくる舞ったりはたまたメランコリーだったり、軽妙な洒脱。「パーリ=パーリ!!」はVn+Vcで太極拳のような柔らかい動きがハーモニクスとポルタメントで。「古の無名提琴奏者へのオマージュ」はさらに民謡風要素も聞こえるVnデュオ。「バッハの主題による300+の極小変奏曲」は平均律の主題などがアクロバティックに編み直されて目まぐるしく通り過ぎていく。Universal Classics 00028948560820 () -
エリッキ=スヴェン・トゥール:
弦楽四重奏曲第2番
(シグナム四重奏団)
副題は「ロスト・プレイヤーズ」で密集和音の強奏の合間に繊細な意図を撚り合わせるような上向きのフレーズが力を増していく単一楽章。「蜃気楼」はPf三重奏で神経質なアルペジオに鋭い音が立ち向かい冷たく穏やかなエピソードを挟んで進む。「シナジー」はVn+Vcで密やかな対話が徐々に激しくなる。「光の塔」もPf三重奏で透明なガラス細工のようなロマンで始まりときどきなにか重いものが降ってくる。いずれも音の並びはそれなりに個性的だが素材はオーソドックス。ECM 00028948195411 () -
ベルント・アロイス・ツィンマーマン:
プレザンス
(サシュコ・ガヴリーロフ+ジークフリート・パルム+アロイス・コンタルスキー)
ピアノトリオの各奏者にユビュ王(Pf)、ドン・キホーテ(Vn)、ユリシーズのブルーム(Vc)を割り当てた白いバレエだそうでプロコのPfなどいろいろ引用される。「インテルコムニカツィオーネ」はVc+Pfの“相互コミュニケーション”でそれぞれに二つの異なる次元や時間層を与えたという。低音のゆっくりと歪む重音から動きを増していく8部構成。以前聴いたDG 00028947773573からの抜粋盤。Deutsche Grammophon 00028948647323 () -
マウリシオ・カーゲル:
マッチ
(ジークフリート・パルム+クラウス・シュトルク+クリストフ・カスケル)
2Vc+打で琵琶のような鋭いPizzからギリギリ絞り上げるスルポンやらグリッサンドやらまるで打3台かというようなワイルドで原初的な音の競演。「ルネッサンス楽器のための音楽」はSATBのクルムホルン、ポンマー、コルネット、クラリーノ、ルネサンスTrb、リュート、テオルボ、Vdaブラッチョ、ガンバ、Orgにベルやブラケット類の打という23の楽器を荒々しく剥き出しのままかき鳴らす。Org類がちと異質な感じ。音作りとしてはいささか時代がかっているか。DG 00028948647309 () -
ゲオルク・カッツァー:
ラ・メトリあるいは植物人間のノート
(ベルリン管楽合奏団+ベルント・カスパー)
木5+Pfで細かい網目のような複雑模様を織りなす。「人間機械論」はラ・メトリーのテキストをナレーターが語りCbや電子楽器がバッハの引用らしきところから分裂的断片を展開したり。「侵食のメカニズムとエージェント」はこのシリーズ初期の電子音楽。「人間の自然」もラ・メトリーのテキストの語りに電子音やテープが絡まりつく。NEOS Music NEOS12332 () -
福士則夫:
夜は紫紺色に明けて
(テッサ・ブリンクマン+カロリーヌ・ドリューム)
Fl+Guitで森が眠りから覚める8行詩に応じた8部構成だそうで鳥が舞い踊るような。アンディル・クマロ「Zeuze」の短いFl+Pfを挟見、ブリンクマン自身の曲は多重録音を駆使してバロックFl+プリペアドPf+電子音の「戻ってきた音:そして波は逆巻く」、5種Fl+トンガの「魔物」、AFl+Pfの「水をかきわけて」、Picc+Fl+プリペアドPfの「二度と同じくは現れない」、Piccの「気まぐれなクラクティカス」で何やら魔術的。さらにシリシュ・コルデ「鶴の柔らかさ」も不思議なFl独奏。New Focus Recordings FCR396 () -
松平頼暁:
ピアノのための3章
(井上郷子)
神秘的でもあり懐かしさと疎外とが交互に現れるような。「ピアノのための史跡」は冒頭の音列的モチーフからいろいろ展開。「井上郷子のための名簿」は穏やかに始まりつつ掛け声なども。さらに松平頼則の「呂旋法によるピアノのための3つの即興曲」「律旋法~」からRe壱越、la黄鐘、「短歌による二つの前奏曲」「ピアノのための16の小曲」と親子二代の作品群。ALM Records ALCD-133 () -
川上統:
組曲「甲殻」
(亀井庸州+竹本聖子+榑谷静香)
Vn+Vc+Pfのトリオで、テッポウエビとかカブトガニとかミジンコとかの甲殻類の表題がついた短い曲を集めた曲集。第1集~第3集まで各5曲。生き物への愛情ある眼差しというか、軽妙だったりしみじみしていたり、親しみやすいがそれぞれ工夫が凝らされてなかなか楽しい。ALM Records ALCD-124 () -
ベルンハルト・ラング:
ダス・ヒルン
(サラ・マリア・サン+アンサンブル・プロトン・ベルン)
Sop独唱+木管4本+Vn+Vc+Hp+Pfでデュレンマットのテキストを用いた不条理小劇のような構成。動画も用いるらしい。「旅行代理店炎上」はSop+Sax+Vc+EG+打+Synthで電子音や録音も用いバロウズのテキストにシェイクスピアやジョイスの断片も交えてをロック・オペラ風に扱う。「DW16.4 - ソングブック I.4」はSopのモノローグ風に始まりSax+EG+打+Synthが加わってディーター・シュパールや自作のテキストで場末の劇場風から時間が伸び縮みするような奇妙な空間まで。Kairos 0022300KAI () -
トビアス・エドゥアルト・シック:
鋭角的な時代の記憶に
(ザカリー・シーリー+コンテンポラリー・インサイツ)
Fl+Fg+Vc+Guit+Pfという変わった編成で、タイトル通り鋭角的なPf打音から各楽器が不協和にぶつかり合いながら呼び交わしていく。「緊張の下」はSSax+Vc+Accrdで叫び的な音から孔音や息音が続いた後に微分音的にトリオが重なる。「ペナンブラのカメレオン」はBFl+Cl+Vc+Accrd+打でもやもやした不安な息音から始まり絶叫的切り込みが時折。「打楽器/インテリア」は内部奏法を駆使するPf独奏で「鋭角的~」と共通するテーマを持つ。「3つの色:緑」はAccrd独奏で強弱様々な和音が組み合わされていく。 NEOS12327 ()