その他の要素を加えて完成させる
ここまでの作業だけでも、HTMLの作品としてちゃんと通用すると思います。別に見栄えの良い画像などなくても、きちんと処理されたテキストはすっきりしていて、なかなかいいものです。
このほかに作品の電子テキスト化で役立ちそうな要素としては、引用や強調、リンクといったところがあげられます。使えるタグはまだまだたくさんありますが、ほとんどの原稿はこれで十分なのではないでしょうか。いろんな意味で、シンプルなほどより良いのですから。
引用テキストを示す
引用部分は<blockquote>で囲みます。出典を示す部分は<cite>で囲みます。たとえば:
(記述例)
<blockquote>
<p>また見つかった。<br> 何が?−−「永遠」だ。<br> 太陽を連れて、<br> 行ってしまった海だよ。</p> <p><cite>
ランボオ「永遠」より</cite>
</p></blockquote>
と記述すると
(表示例)
また見つかった。
何が?−−「永遠」だ。
太陽を連れて、
行ってしまった海だよ。ランボオ「永遠」より
となります。
強調部分の表現
HTMLでは、まだ傍点などの日本語独特の強調表現を表すことはできません(ワープロでも標準的な方法はありません)。これらは、<em>
や<strong>
などで置き換えていくことになるでしょう。HTMLにはいろいろな拡張タグが存在して、フォントを指定したり、色を付けたりすることも可能ですが、あまりこういう方向には走らない方が賢明だと思われます。<em>や<strong>などについては文字種の指定のセクションを参照して下さい。
リンク
独立した作品の場合、リンクは無理して加える必要はありませんが、WWWの強力な機能ですから、参照すべき情報があれば、どしどし記述しましょう。たとえば「バナナの曲がり具合について」という論文を書くときに、世界のバナナ情報を集めたサイト (http://www.banana.com/かな...) を参考にしたなら、そういうレファレンスは読者にとってもきっと役立ちます。リンクの方法については、 ほかの文書、場所へのリンク のセクションを参照して下さい。また、リンクと著作権の関係が気になる方は、 リンクと権利と責任 が参考になるかも知れません。