2001年のSWAD-EプロジェクトのひとつだったSemantic Bloggingが公式に終了とアナウンスされていた。いろんな文献/ウェブページについてのメモやコメントを、ウェブログの仕組みをベースにRDFとして蓄積して、ひとつのエントリーを複数の視点(View)で見たり、階層的なトピックの分類を行ったり、メタデータをRSSとして配信したりというSemantic Bloggingの試みは、いま振り返っても参考になることが多い。
プロジェクトの成果と考察は、詳細なレポートLessons Learntで読むことができる。モデル構築にあたっての検討内容や振り返りは、こうした仕組みに関心がある向きにはとても有益だろう。特に
- ウェブログのエントリーと、そこで言及している文献アイテムの関係を、semblog:containsというプロパティで表現しようという方法
- エントリーのカテゴリー分類を階層構造化している点、またそのカテゴリーにWordNetなどの汎用シソーラスではなく、TIFで独自のものを設計した方法
などは、「セマンティック・ブログ」を目指す試みにとっては、議論の出発点にもできるはずだ。問題点として指摘されている各ポイントは、いまでもあまり違わなかったりする。
プロジェクトのために開発されたコードなどは、Semantic Blogging Resourcesページからダウンロードできる。デモを兼ねたウェブログSemantic Blogging Demonstratorは継続されるようだ。