ハーディングに続き、金子さんが面白いといっていたベルグルンドのブラームス全集も年末に購入。さらに、“巨匠的名演”であるらしい大指揮者のEMIの全集盤もついでに購入して聴き比べ。手元にあるものでは、アーノンクール/BPOマッケラス/スコティッシュ室内のもHIP指向の演奏ということになるだろう。

“巨匠”の演奏は、今となっては微苦笑するしかないからもういいとして、こうして聴いてみると、意外にハーディングの演奏は主張があるものだという感じ。マッケラスは、小さな編成でいろいろ工夫はされているが、ビブラートが耳につくし、残念ながらオーケストラの技量がかなり劣る。ベルグルンドは最初しっくりこなかったが、繰り返して聴くうちに馴染んできた。これはHIPというよりも室内楽指向という方がいいのかも知れない。内声の強調は、ハーディング以上に徹底している。しかし、これだけ並べてみても、やはりノリントンの演奏が一番かな。贔屓目なしで、だ。

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