ノリントンとシュトゥットガルト放送響のブラームス4番が届いた。2002年のライブということになっているが、手元の資料にはそんな演奏の記録がないので、月日は不明(追記:調べてみたところ、2000年3月もしくは7月の可能性あり)。この演奏については、どこがどう面白いといったことはもう書きようがなくて、ただひたすら素晴らしい。音色も、ダイナミックスも、テンポも、表情も、これこそがブラ4だという感じ。当然、ノンビブラートの透明な音だ。残念ながら、録音は管楽器の炸裂を拾いきれずに一部ひずんでいたりするし、CDには38分弱のこの演奏だけしか収録されていないので、ちょっとお買い得とは言いがたいかもしれないが、このレベルのブラ4は滅多に聴けないから、できればオフィシャル盤で発売してもらいたいもの。

最近買ったブラームスでは、ほかにはボールトによる交響曲全集がなかなか面白かった。1970年代初めの録音だが、端正な演奏で、さすがノリントンの師匠だけのことはある。このセットが1000円しないというのも、近頃では珍しくないとはいえ、すごいことだ。同じシリーズでついでに買ってみたバルビローリ指揮の交響曲全集は、こういう時代もあったなという意味では記念碑的なものかも知れない。ボールトの録音とほんの数年しか違わないのに、これだけの落差があるのも驚くばかりだ。

ところで、今日はブラームスの1番の低弦パートの練習というかレッスンを受けたのだが、なんで同じブラームスなのに、こうなっちゃうのか。勘弁してほしいよなぁ。こんなのがスタンダードなんだろうから、聖響さんたちが苦労するのもよく分かるというものだ。ノリントンの演奏を聴いて、お祓いをしたいという気分。

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