今夜のベスト・オブ・クラシックは、ハーディング+DKBの2001年11月20日の演奏会。今週は、昨夜のエンシェント・コンソート・プラハに加え、“カークビー+ロンドン・バロック”とか“ピノックと仲間たち”と、HIPファンには贅沢なプログラムだ。
CDを聴いた印象ではそれほど感心しなかったハーディングのブラームス3番だが、この日の演奏は、FMで聴く限りなかなかよかった。特に2楽章の歌はいい。逆に、CDではまずまずだと思った4楽章が、やや薄い感じがして、惜しかった。Oホールで実演を聴いた人の間では、ホールの問題か、弦がいまひとつという評価が多かったようだが、録音だとコントラバスも含めて良く鳴っていて、バランスも悪くない。“生かレコードか”というのとは別の次元で、やはり音響などの条件によって、同じ演奏でもずいぶん違って聞こえることは確か。何を基準にすれば客観的に評価できるのかは、こういう要素まで考えると非常に難しい。それにしても、これはもう一度CDを聴き直してみなくては。
前プロのベルク:抒情組曲、ブリテン:夜想曲もいい演奏だった。ベルクをさらりとべたつかずに弾いたのは好感が持てるし、ブリテンではボストリッジのテノールが評判通り。