楽譜を見て、そこから何を読みとるか、そしてそれをどんな技術で音にするか。この両面で息が合うと、一緒に演奏していてとても気持ちがいい。技術に関しては、同じ西出先生の弟子なら西出門下同士である程度共有できるわけだが、楽譜をどう読むかはまた違った共通理解とシンパシーが求められる。だからたいていは、細かいところには目をつぶって妥協したり、力関係の強い方が主張を押しつけたりするわけだ。それだけに、うまが合う、というか、一緒に弾いていて自然で楽しくなる盟友がみつかると、喜びもひとしおというわけ。

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