以前録音したMDを聴いていたら、ツァラトゥストラの次に《復活》が始まった。変なカプリングだと思いつつ“ながら聴き”をしていると、どうも違う。強弱はもちろん、耳にしたことのないフレーズが出てきたり、展開部に至っては、良く知っているはずの交響曲2番とはずいぶん様相を異にする。《復活》にも異版があったっけ? と思っているうちに、楽章が終わり…あれれ? 別の曲になってしまった。1楽章だけの演奏??
何と言うことはない、録音していたまま忘れていた、ブーレーズ+シカゴによるツァラトゥストラのCDにカプリングされている、交響詩「葬礼」を聴いていたのだった。なるほど、これが《復活》の原型という訳か。改めて聴くと、荒削りな素朴さがなかなか新鮮だ。
合唱やソリストの心配も不要だし、途中で消化不良になってだれることもないから、これを演奏会で取り上げるのは面白いかも知れない。楽譜の準備が大変そうではあるが。