ベートーベン交響曲第8番の概要(a.k.a.ベートーヴェン/ベートホーフェン)

曲の概要

曲名
交響曲第8番 ヘ長調 op.93
作曲時期
1812
初演
1813-04 @ ウィーン:ルドルフ大公邸(非公開)
1814-02-24 @ ウィーン:大レドゥーテンザール(公開初演)
楽章構成
  1. Allegro vivace econ brio
    ヘ長調 3/4拍子
  2. Allegretto scherzando
    変ロ長調 2/4拍子
  3. Tempo di menuetto
    ヘ長調 3/4拍子
  4. Allegro vivace
    ヘ長調 2/2拍子
楽器編成
Fl:2; Ob:2; Cl:2; Fg:2; Hr:2; Tp:2; Timp; Str
ノート

冒頭に現れるモチーフと12小節目からの付点リズムを持つ副次素材による主題で1楽章が始まる(この付点は、3拍目にsfがついたりヘミオラになったりして、リズム的にはいろんな仕掛けが潜んでいる)。ヘ長調から全休止をはさんでいきなり遠隔調(ニ長調)の第2主題に転調する手法は、のちにロマン派で多用されるようになった。提示部最後の激しいオクターブの上下は、終楽章でも重要な役割を果たすことになる。冒頭主題を駆使した展開の後、再現部はバスにfffで現れるのだが、展開部で休みなく複雑なパッセージを弾き続けたあとなのでせっかくの主題を十分鳴らしきれないのが辛い。楽章最後に冒頭主題がpで戻ってくるところを「あーくたびれた」と歌うのは、一部で有名。2楽章はコンスタントで軽快なリズムを背景に、楽器が対話を重ねていく。3楽章はTempo di menuettoだが、伝統的なメヌエットとはほど遠い、変則的なsfやリズムのずれが錯覚を誘う。4楽章は2/2拍子で、短-短-長リズムに特徴を持つ主題がアウフタクトから始まるが、強弱が逆転しているため、演奏に非常な緊張感を生む。Timpをはじめとするバス声部のオクターブの上下跳躍、目の回るような大胆な転調、短-短-長リズム動機などが絡み合い、予想を次々に裏切る巧妙で緻密な音楽が展開する。ベートーベンの交響曲の集大成(第九は別)ともいえる傑作。

いくつかの演奏=録音情報

演奏者、録音情報と楽章別演奏時間
指揮者演奏CD番号録音年月1234備考
Arturo ToscaniniNBC s.o.BMG 60255-2-RG1952-11-109:273:414:437:2625:17
Wilhelm FurtwänglerBPOFM? TC-101B19538:044:325:387:5026:04
Herbert BlomstedtStaatskapelle DresdenBrilliant 99927-41978-0210:023:564:477:5026:35
Leonard BernsteinVPODG 2740-2161978-11-04/079:413:574:477:1825:43LP
Herbert von KarajanBPODG 439-005-21984-029:014:056:017:1626:23
Roger NorringtonLondon Classical PlayersEMI 7-47698-21986-07-28/308:503:545:407:0425:28
Roy GoodmanThe Hanover BandNimbus NI51471988-02-108:224:065:277:0525:00
Christopher HogwoodAAML'Oiseau-Lyre 452-555-21989-058:003:495:356:4124:05
Frans BrüggenO. of 18th CenturyPhilips 426-846-21989-118:283:504:226:5123:31
Nikolaus HarnoncourtChamber O. of EuropeTeldec 2292-46452-21990-07-019:253:495:547:2226:30
John Eliot GardinerORRArchive 439-904-21992-128:413:465:286:1724:12
Charles MackerrasRoyal Liverpool p.o.EMI 5-72807-21997-11-25/288:353:415:377:0524:58
David ZinmanZurich Tonhalle o.Arte Nova 74321-56341-21997-12-16/178:143:504:166:4023:00
Simon RattleVPOEMI 5-57445-22002-04/059:293:594:467:4125:55
Roger NorringtonSWR StuttgartHänssler 93-0872002-09-057:593:254:366:2022:20実測

※録音年月順 (15 records)

※個人的な関心で手元の資料を中心に調べたデータであり、網羅的な情報ではありません。入力ミスなどによる誤りが含まれる可能性があります。年月(日)はISO-8601スタイルで、1806-10は1806年10月を、1806/10は1806~1810年を示します。演奏時間は、の解釈ほか詳しくは内容に関する説明を参照してください(特に古い録音ではリピートが省略されていること多々がありますが、今のところ区別していません)。