music & knowledge sharing
Planet masaka played list 2014-11
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メンデルスゾーン:
ピアノと弦楽のための協奏曲
(シュタイアー+コンチェルト・ケルン)
これが13歳の時、併録のVn+Pf協奏曲が14歳、弦楽のための交響曲が12~14歳。素朴ながらしっかり構成され、楽想が泉のごとく湧き出すよう。まさに天才。演奏はどれも慈しんでいるというか曲の瑞々しさを愛情込めて表現してる感じ。Vnはクスマウル。Warner
825646927036
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ヨハン・シャイン:
音楽の饗宴
(サヴァール+エスペリオンXX)
20の変奏組曲から第2、6、16、20番。どれも5声のために書かれて楽器指定はないが、弦、コルネット(クラリーノ?)、通奏低音、一部打楽器といった編成での演奏。組曲はパドゥアナ、ガリアルダ、クーラント、アルマンドで、ゆったりした雅な響きから速い生き生きとした踊りへ、たっぷり味わえる。Erato-Parlo
0724356139954
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ブラームス:
二重協奏曲
(カプソン兄弟+ミョンフン+マーラー・ユーゲント管)
舞台の余韻を楽しもうとすると、自分の持つイメージが強いだけにしっくりくるものを見つけるのは難しい。これも(響きがややデッドなこともあって)もう少し潤いが欲しかったりオケの緻密さがあと一歩だったりするが、テンポ設定や表情など比較した中では頭ひとつ抜けているかな。Erato-Parlo
5099902955957
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シベリウス:
弦楽四重奏曲「親愛なる声」
(テツラフ四重奏団)
フィヨルドの崖に立って風を受けてるとでも言うか、3回繰り返して聴いたのだけれどそんな程度ではちっとも手繰り寄せられない、知らない泉から湧き出すようなシベリウス。冒頭がVoces Intimaeなのかな。暖かく厚みのある響きで雄弁に聴かせてくれる。同時代のシェーンベルク第1番を併録。調性を内側から突き抜けていくロマン。
CAvi8553202
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メンデルスゾーン:
弦楽四重奏曲第2番
(テツラフ四重奏団)
テツラフ兄妹とクッファース、ヴァインマイスターによるSQは1994年結成だそうだが初めて聴いた。滋味溢れてかつ伸びのある、ビブラートがうまくコントロールされた美しい響き。併録のベルク抒情組曲もまた、十二音とか無調とか関係なく、変則技も含めて生き生きとした音楽になっている。こういうのに出逢うと嬉しくなるね。
CAvi8553266
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チャイコフスキー:
マンフレッド交響曲
(キタエンコ+ケルン・ギュルツェニヒ管)
この曲を弾くことになったのでNMLを物色して、いくつかの外れの後たどり着いたのがこれ。変に物語にのめり込んだりせず引き締まった表現。くどい主題も唐突なオルガンもうまくはまっている(某WP原典版使用って何それ?)。2楽章の妖精はもっとチャーミングになり得る気もするが。Oehms
OC665
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マーラー:
大地の歌
(クレンペラー+ルートヴィヒ+ウンダーリッヒ+ニュー・フィルハーモニア管)
決して急がず、丁寧に大切に音作りしている。名唱の誉れ高いようだけれど、MSはポルタメントなど芝居がかって、しっくり来ないところも(Ob/EHrの音色/音程もあり2楽章はいまひとつ)。しかしそれが最後には説得力になっているし、全体としては確かに名演。Warner-Parlo
0724356689251
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マーラー:
大地の歌
(ラトル+ザイフェルト+ハンプソン+バーミンガム市響)
ハンプソンの声の質とバリトンとしての音域の関係から、偶数楽章のソロが軽い印象で良くも悪くもオーケストラに溶け込んでいる(4が男声なのはやはり違和感)。テノールは張りがあって存在感。オーケストラも感傷的にならずさらりとしており、全体として歌曲より交響曲志向の感じかな。Warner-Parlo
0724355620057
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ヒンデミット:
ビオラ・ソナタ集
(サンツォ+パチャリエッロ)
第1次大戦直後1919年、作品11の4はまだロマンの香りが、22年の作品25の2と4は少し新即物主義を探り始めてるのかな(2はダ・モーレ用)、1939年のハ調ソナタは亡命して仕切り直してからの作品、いろいろ自在に操っている感じ。Vaはやや細めだけれど美音、Pfが存在感あってなかなかのもの。Brilliant
BC94782
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ベリオ:
弦楽四重奏曲第3番 「ノットゥルノ」
(アルバン・ベルクQ)
ベリオは“形式自体が静寂”というが、むしろ“ときおり黙されたことばを表層にもたらす”という部分の方が分かるかな。併録エーリヒ・ウルバンナーの第4番は、新ウィーン楽派風のある種ロマンティックなうねり。両者単一楽章でライブ。そしてルトスワフスキの四重奏曲も。ABQはゆとりの歯切れ良さ。Warner-Parlo
0724355636355
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ルトスワフスキ:
交響曲第1,2番
(ルトスワフスキ+ポーランド国立放送響)
交響的変奏曲、葬送音楽、オケコン、ヴェネツィアの遊び、書、ミ・パルティを含めた初期作品の自作自演2枚組。オケコンはT氏が一番と言っていた演奏だが、切れ味鋭いという感じではない。まぁでも参照すべき貴重な記録だ。Warner-Parlo
0724357383356
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ハイドン:
弦楽四重奏曲集
(フェシュテティーチ四重奏団)
第11~68番となっているけれど、作品9以降ひととおりということでいいのかな。以前からの盤が19枚組にまとまって出たようだ。ふくよかな響きで落ち着いた感じの演奏。十分水準高いと思うのだけれど、ずっと聴いてみたら作品17の後半辺りで音程があれれというところがあったり。まぁでもこれだけまとまって聴けるのは貴重だ。Arcana
A378
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マーラー:
子供の不思議な角笛
(ヘレヴェッヘ+コノリー+ヘンシェル+シャンゼリゼ劇場管)
通常の12曲に交響曲第4番終楽章の「天上の生活」と第2番の「原光」を加えた14曲の構成。ピリオド楽器のオーケストラは透き通って繊細かつ鮮烈、歌も自然で雄弁。(最初はマッケラス盤がちょうどNMLに出たので聴いたのだけれど、歌がちょっと)Harmonia Mundi
HMX2901920
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D.スカルラッティ:
ソナタ集
(プレトニョフ)
なんだピアノかと通り過ぎそうになりつつ試しに聴いてみたら、なかなか粋ではないか。リズムが生き生きしていて、ペダルも自由な遊びもああそうかなと腑に落ちる感じ。初出時は2枚組31曲で96年のグラモフォン賞を受けたそうだ(1枚目に相当する15曲のみの5099923228153がまずNMLに出たが、後日2枚分も出たので差し替え)。Erato-Parlo
0724354512353
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モンセラートの朱い本
(サヴァール+エスペリオンXX)
バルセロナ郊外のモンセラート修道院に参ずる巡礼者が歌ったという曲集。赤表紙写本の中の6フォリオに10曲が含まれているそうで、単旋律の歌からヴィルレー、バラッド、モテットまで。基本は祈りだけれど舞曲も。(独自の)器楽伴奏とともに、中世の世界に連れて行かれる。Erato-Parlo
5099962865852
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ルトスワフスキ:
歌の花と歌のお話
(ハーディング+クリンゲルボルン+ノルウェー室内管)
バッタ、亀、ばら、蝶などを題材にしたデスノスの詩にゆったり精妙な音楽をつけた。作曲者から曲をおくられたソプラノ自身による歌唱が美しい。前奏曲とフーガのNo.5はコントラバス独奏だったんだね。ほか5つの歌、チェインIを併録。演奏の精度も高い。Erato-Parlo
0724354527555
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リゲティ:
弦楽四重奏曲第1,2番
(アルテミス四重奏団)
第1番「夜の変容」は短い12の変奏がほぼ連続して奏され、表情と表現が次々変わっていく。民謡的というかバルトーク的な香りもあり。第2番はより多彩な音色というか音響とポリリズム。そしてピチカート。激しいsul pontの裏で流れる静かな通奏音。面白いねぇ。演奏もしっかりしている。Erato-Parlo
0094633693456
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ジャン・バラケ:
ピアノ・ソナタ
(ロジャー・ウッドワード)
音があちこち飛び跳ねるセリー、でたらめと紙一重の世界。ブーレーズの第2ソナタに近いけど、音の密度が低いというかより空中で分解しかかっているイメージなのは演奏によるものかな。Celestial Harmonies
13325-2
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サルヴァトーレ・シャリーノ:
6つのカプリッチョ
(カロリン・ヴィトマン)
sul pont.を多用し、空白の隙間に細かな音符があちこちから鋭く飛んで来るような、スリリングなVn独奏曲(1974)。実兄のヨルグ・ヴィトマンのエチュードI~IIIは微分音使ったり禅ぽかったり。ブーレーズのアンセム、それにイザイの無伴奏から2,4番。どれも切れ味よく聴かせる。Profil
PH14036
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ピエルネ:
ピアノ三重奏曲
(トリオ・ワンダラー)
ちょっと憂いを帯びた、なかなかエレガントな音楽。めったに聴かない気がするが1921年の作だそうだ。併録のフォーレは23年作。いろんな思いが次々通り過ぎていくような1楽章、親密でぐっとくる2楽章、細かなピアノの上で弦がどんどん表情を変えていく終楽章。そんな景色をよくとらえた演奏。Harmonia Mundi
HMC902192
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ハイドン:
鍵盤ソナタ全集
(オールト+デュッチュラー+ホッホランド+小島芳子+福田理子)
5人が6種のフォルテピアノを弾き分けたあのお気に入り10枚組がいよいよNMLに。これはほんとに素敵なセット。しかしNMLはこれをピアノ協奏曲全集とか言ってるよ、情けない。Brilliant
BC94090
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ラッソ:
愛しのマトナ
(ヒリヤード・アンサンブル)
イギリスとイタリア・ルネッサンスのマドリガル集と銘打った2枚組は、いつもながらの美しい響きが上質なセンスで流れてくる。ガストルディとかアルカデルトとかモーリーとか、初めて聴くのばかりだが安心して浸れる。Erato-Parlo
0724356167155
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ベートーベン:
弦楽四重奏曲第13番
(ブレンターノ弦楽四重奏団)
ほほう、これはいいではないか。たっぷりと、しかし力が入りすぎることもなく、朗々と歌っていて、和音もよく響く。実力派だそうだ。aeon
AECD1438
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オルフ:
カルミナ・ブラーナ
(インマゼール+アニマ・エテルナ)
先日予告されていた録音がはやくもNMLに登場。1930年代の楽器となると違いはそれほど良く分からないが、弦の編成が6-6-6-6-4ということもあり、とてもクリアなサウンド。しかも合唱はコレギウム・ヴォカーレ・ゲントということで、素晴らしい響きが堪能できる。Zig-Zag
ZZT353
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ハイドン:
交響曲第99~104番
(ノリントン+LCP)
ハイドンに目覚めるきっかけとなった、とても大切なセットがNMLに登場した。改めて聴いても楽しくて暖かい、上質のウィットがあふれる音楽。もっと鋭角で刺激的なハイドンは他にもあるけれど、これはそういう大見得ではなくて、愉悦に満ちているのさ。Erato-Parlo
5099962848756
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ルスト:
バイオリン・ソナタ第2番
(シュシャヌ・シラノシアン)
17~18世紀からさらにルクレール、シュターミッツ、そして現代のエル=コーリー、タンギの作品を、美しい響きの音色で自在に操る。バロックVnとモダンを弾き分けているそうだけれど、エル=コーリーのアルミニアなんてバロックと言われても分からんのでは。タンギは2本のVnでなかなかスリリング。見事ですな。Oehms
OC885
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ハイドン:
天地創造
(クリスティ+レザール・フロリサン)
からりと明晰ながらも豊かな響きに魅了される。合唱も水準高い。ソプラノがちょっとビブラート多い時があるが、これはいいね。Erato-Parlo
0094639523559
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ヘンデル:
バイオリン・ソナタ集
(ヒロ・クロサキ+クリスティ)
伸びやかで気持ちのよい響き。朗らかな気分になるね。珍しい顔合わせと思ったら、レザール・フロリサンのコンビなのか。Erato-Parlo
5099962862653
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ケージ:
One7
(リープナー)
晩年の“ナンバー・ピース”の一つで、1人の奏者(One)のために書かれた7番目の作品。奏者が12の音を選び、楽譜の指示に従ったタイミングで鳴らす(from One13とあるのは、この曲から12音を選んだ?)。Four6(=4人奏者)の第1奏者パートでもあり、そのFour6が併録されている。禅みたいですな。Wergo
WER6797-2
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テレマン:
ターフェルムジーク
(ベルダー+ムジカ・アンフィオン)
さまざまな楽器が組み合わされ、いろんな形式で饗宴を繰り広げる。名手を揃えたということだが、素晴らしく安定した演奏で、VnをはじめObとかTp(クラリーノ?)とか見事。軽やかな味わい、4枚組でたっぷり楽しめる。Brilliant
BC92177
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シュニトケ:
弦楽三重奏曲
(アンサンブル・エポメオ)
厳しい和音はあるが全体にゆったりした美しい曲。ヴァインベルクもむしろ穏やかな感じ。クルターグの「サイン、ゲーム、メッセージ」はいろんなタイプの組合せ。ペンデレツキはかなり動的。それぞれ明瞭な表現で興味深く聴ける。Avie
AV2315
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チェン・チーガン:
ヴェールを取られたイリス
(ムハイ・タン+フランス国立管)
ジェットコースター京劇裏声&オペラ風という歌詞のない3ソプラノを中心に、メシアンっぽい管弦楽、そして後半(だけ?)二胡なども加わる。これは面白いね。作曲者、曲名の漢字表記はそれぞれ陳其鋼、蝶恋花。失われた時の反映(Vcヨーヨー・マ)、五行を併録。Erato-Parlo
5099968635855
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テレマン:
12のファンタジー
(マヤ・ホンバーガー)
相変わらずいい音色だな。音の姿も良い感じ。さわやかな気分でいろいろできる。Maya Recordings
MCD9302
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シール・ド・マシュイ:
ヴィオール曲集組曲第2,5番
(サラ・カニンガム)
ほかにヒューム、シェンク、キューネル、マレ、アーベル -などの無伴奏ヴィオラ・ダ・ガンバ作品集。味わい深い。リチャード・コーネル、ジョン・ジュベールによる現代曲が、遠慮しがちというか、朴訥な感じで、これはこれで。Erato-Parlo
0094638580058
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