Planet masaka played list

Naxos Music Libraryで聴いてPlanet masakaにメモした最近の曲と2008年からの月別リストです。


  1. * 自然倍音的な微分音の重なりを、衝撃音としてではなくたっぷり響かせたり、逆に衝撃的破裂のあとグリッサンドで落下したり浮遊したり。高められた緊張は徐々に弛緩して鏡のような協和音の世界に。最後に少し歪み、グリッサンドして消えていく。併録第1番は、わずかにずれたり重なったりする高音域での弱音反復が少しずつ変化して行き、後半には中低音でのグリッサンド応答が成長する。Edition Zeitklang EZ-19017
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  2. * 四分音ずらして調律した2台のピアノを並べて一人で弾く。楽譜には同時に弾く音が全音符で小節線なしに並んでおり、任意の回数繰り返して次の音に進むように指示されている。これはかなりの破壊力。「3つのオマージュ」の第1番で、2番(ハウアーへの)、3番(ライヒへの)はNMLでは見つからなかった。ほかシャリーノ「水上都市での喪失」、ルシエ「リアルなものは何もない」など。col legno WWE1CD20223
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  3. * 1933/34に元バレエ・リュスのルビンシュタインの委嘱で作られた踊り付きメロドラマ。歌はTen独唱+混声&児童合唱でフランス語の語りがペルセフォーヌ役。音楽は3管編成ながらいわゆる新古典主義的に淡く平明。2017年ヘルシンキ音楽祭のライブ。PentaTone PTC5186688
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  4. * ゆっくりと穏やか始まり、時おり流れが急になったりしながら、長短さまざまなグリッサンドが特徴的に織り込まれる。併録第4番もグリッサンドが重要だが、ややニルセン的な神経質なところも。第3番は細かな二度の上下反復がだんだん拡大したり姿を変えたりして緊密に構築される中に独奏カデンツァが挟まれる。ダンバートン五重奏曲はPfと。Naxos 8.559795
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  5. * プルチネルラの原曲として用いられたもので、以前はペルゴレージ作と思われていた(偽装されていた)もの。のびのびと寛いだ気分で、音色も艷やか。たまにはこういうのもよい。以前聴いたときはガロって書いてた。CPO 999717-2
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  6. * 全体集合Rとその部分集合A,B,Cの集合演算で音の組み合わせがどんどん生み出されていく。短い休止をはさみながらカオスが変遷する。「ディクタス」は塊としてのピアノ音とグリッサンドや微分音を駆使する軟体動物のようなバイオリンの対話。「パリンプセスト」はドラムを含む室内オケとピアノの協奏曲。「エブリアリ」は作曲者が「手と身体と頭のある種の運動競技」と呼ぶ超絶技巧曲。Mode Records MOD-CD-80
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  7. * 有限群組み合わせ構造がオーケストラに拡大され、奏者が聴衆を取り囲む空間配置まで導入される。やはり『音楽と建築』で一部が解説されているが、楽器を複数の群に分け、各群の各奏者に奏法や強弱変化を対応付け、さらに各群に持続や強度を、さらにその上の層としてグリッサンドや音響点の雲を…といった組み合わせ組織が相互に関係したり混ぜ合わされたりするそうな。派手な雷のようにあちこちから飛んでくる打楽器の隙間を縫って弦や管がそういう多様な相を展開していく、ということでいいですか。併録「テレテクトール」は強靭で執拗な反復がゆっくり変化していく。オケと聴衆の空間構造を先取り。「メタスタシス」も。Mode Records MOD-CD-299
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  8. * 叩いたり擦ったりさまざまな奏法を組み合わせ、音を捻ったり、微分音程で2本の弦を鳴らしながらずらしていったり。『音楽と建築』の第4章で50ページ近くかけて解説されているのだけれど、D(密度)G(強さ)U(持続)の3つのベクトル空間の組み合わせである2つのパスV1とV2に対してそれぞれ8個の点Kₙを選んで立方体の頂点に写像し、さらに音響形態(pizzとかグリッサンドとか無秩序な上下行とか)Cₙとの積を作り、18を法とする剰余群で展開する…らしい。併録「コトス」はVc独奏、「カリスマ」は+Cl、「エピシュクレス」は+12楽器などのVc曲集。みなこんな手法で作られてるんだろうか。aeon AECD1109
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  9. * ダンテの『新生』からとったテキストを、微分音を含む何とも不思議な旋法と透明ながら微妙に歪む和声で歌うア・カペラ曲。併録「マニフィカト」は、金属系打楽器と弦楽合奏を伴う2Sop独唱+合唱で、やはり神秘的ながらあちこちに不協和な素材が埋め込まれて単純におめでたくはない。ぼんやり聴くとペルトの亜流のようなのだけれど、実はなかなか。打楽器ソロの「レガティッシモ」も収められている。Naxos 8.573735
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  10. * ボート・シュトラウスの戯曲『終合唱』の最終場面に基づく、女性が動物園のイヌワシを解き放し、それと何かしらの関係性を持とうとするモノドラマ。音楽はその欲望や暴力性、また茫然自失といった変化を精緻に、時に激しく描く。シェーンベルクからベルク、R.シュトラウス、さらに第九にまで及ぶ参照があるという。併録バンテュスの組曲「星の王子様」は同響のファミリー・コンサートのために書かれた柔らかく軽やかな曲。Capriccio C5337
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  11. * スペクトル楽派第二世代と呼ばれるきらりとした響きで、アフロ=アメリカン音楽に触発されたというリズミックなモチーフが繰り出され、水が滴るような中間部を挟んで姿を変えて行く。併録「墓、ジェラール・グリゼイの思い出に」はPf+Perc(特にVib)の軽やかな曲。「フラッシュ・バック」は管弦楽、「…一緒に」はアンサンブルで、やや刺激音が多くて疲れる。aeon AECD0105
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  12. * サハリン方面のニブフ族のロシア名だそうだ。嫁探しとか、苔桃の果拾いとか、熊祭といったテーマの伝承歌をピアノ伴奏歌曲にした。古楽歌手がモード(旋法)の原理に基づくモーダルマナーで歌う。併録は「サハリン島土蛮の三つの揺籃歌」つまり子守唄。さらに「踏歌」は古代日本旋法によるGt独奏曲。しっとりと響いてくる。Carpe Diem CD-16316
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  13. * 十二音技法の1つの音列で全曲が書かれる大規模オペラで、未完の第3幕は含めない2幕の演奏会形式ライブ。「黄金の仔牛の踊り」は第2幕第3場全体を指したり、その中の「屠殺人たちの踊り」(トラック9)を指したりと違いがあるようだが、どちらにしても聴き応え充分。haenssler CD93.314
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  14. * 12音列を用いて調性はないのだけれど、響きは豊かでほのかにロマンティックでもある。ちょうど同時にNMLに登録されたハーンの演奏に比べると、ゆったり目のテンポで独奏も全体の響きに溶け込み、あまりオケと対峙はしない感じ(切れ味というか細かい部分の鳴りは一歩譲る)。併録のピアノ協奏曲はより明確な十二音技法のようだが、調性的な響きも多くオーケストレーションも厚い。父バレンボイムの独奏、ブーレーズ指揮。Universal 00028948116133
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