music & knowledge sharing
Planet masaka played list 2015-04
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ベリオ:
フォーク・ソングズ
(バッリスタ+アンサンブル・ノヴェチェント・エ・オルトレ)
11の民謡などを編曲した連作、モニカ・ボチェッリの歌にオリジナルの室内楽伴奏。併録のボッカドーロ:暦、マクミラン:3つの夜明けの儀式、トーキー:電話帳はアンサンブルのみで、ゆったり抒情的なのからジャズっぽいのまで楽しめるが組合せの狙いは不明。La Bottega Discantica
8015203100466
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D.スカルラッティ:
ソナタ集
(クレア・フアンチ)
溌剌かつピアニスティックな表情付けを試みていて、楽器の表現力に正面から向きあおうとしてるのがいい感じ。コンクール成績はいまひとつのようだが、結構楽しみにしてもよいのではないか。Berlin Classics
0300603BC
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モーツァルト:
ピアノ協奏曲第20,21番
(オールト+チオフィーニ+アカデミア・ヘルマンス)
フォルテピアノがオールトだからそれなりの水準ではあるだろうと思っていたら、予想以上に良い演奏。1795年頃のアントン・ヴァルターの複製から紡がれる音はクリアで自在。弦楽器13人だというオケも練れている。La Bottega Discantica
8015203102545
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オケゲム:
ミサ・プロラツィオーヌム
(カンデル+ムジカ・ノーヴァ)
いわゆる「種々の比率のミサ」を素晴らしい歌唱で聴かせてくれる。サルヴェ・レジーナ IIもとても美しい。Agogique
AGO008
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リゲティ:
ピアノ協奏曲
(パニセーリョ+ロサド+プルーラル・アンサンブル)
ポリリズムを用いて、激しい第1楽章、夜の歌的な第2楽章など多様だけれどもどれも現代音楽ばりばり。アルステットが独奏のチェロ協奏曲は、ずっと静の部分が多く音響実験的な色彩も。さらにオペラからの「マカーブルの秘密の儀式」はアクロバットのような声楽パートをTpで。音楽といってもまことにいろいろある。
NEOS11013
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パーセル:
ファンタジア集
(コクセ+レ・バス・レユエ)
3~5声のビオラ・ダ・ガンバのための曲集。最初と最後に6声、7声のイン・ノミネを置いている。精緻で美しいんだけれどちょっと響きが地味かな。最後のZ.747はもう少し盛り上げてくれると嬉しいところ。Agogique
AGO007
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ショスタコーヴィチ:
交響曲第5番
(グラウシューマッハー・ピアノ・デュオ)
作曲者自身による4手ピアノ版だそうだ。大音響や鳴り物に埋没しないので、曲の構成、とりわけ不条理とも言える和声が克明に分かり、大変クール。演奏の切れ味も良い。シューベルトのグラン・デュオD812が併録されているのだけれど、この組み合わせは解説を読んでも意味不明。
NEOS20801
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ヒルデガルト・フォン・ビンゲン:
アンティフォナ集
(アウグスブルク古楽アンサンブル)
単旋律の歌唱にときおりシンプルな伴奏。多声の前の、旋律が自由自在に飛翔した世界を、素晴らしい演奏で味わえる。間に挟まれる素朴な器楽曲も素敵。詩篇(これは一般の詩篇唱?)が組み合わされているが、112番のドリア旋法でクレルヴォを思い出すのもまた。Christophorus
CHE0198-2
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ピーター・フィリップス:
マドリガル集
(ガルシア・アラルコン+カペラ・メディテラネア)
ややソプラノが突出する感もたまにあるが、積極的な表現とも言えるか。精度の高い歌唱は見事。英国合唱団の指揮者と同じ名前だけれども16~17世紀の英作曲家。Ambronay
AMY015
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ドメニコ・ガブリエリ:
無伴奏チェロのためのリチェルカーレ
(ブリュノ・コクセ)
独奏楽器としてのチェロの可能性が拓かれ始めた17世紀の先駆的作品ということでいいのかな。コクセのチェロはときどきハスキーな感じも混ぜた音色で推進力のある表現。間に挟まれたレ・バス・レユエの伴奏によるソナタやヤッキーニらの作品もまずまず魅力的。Agogique
AGO001
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コダーイ:
歌劇「ハーリ・ヤーノシュ」
(フェレンチク+ハンガリー国立歌劇場管)
おなじみの組曲のナンバーに加えていろいろな場面が聴けるが、ハンガリー語が分からないので楽しみ方がやや難しい。別収録のナレーションが大きな割合を占めて民謡の古い録音らしきものも聞こえるのだけれど、解説がないと…。ブックレット収録されてないNMLレーベルの弱点…。Hungaroton
HCD19455
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ミヒャエル・ハイドン:
聖ヒエロニムスのミサ
(ピエール・カオ+アルシス・ブルゴーニュ+ゼフィーロ)
素朴で清々しい響き。エレイソンとかアーメンとか、あんまり聞きたくない気分ではあるが、それほど押し付けがましくはないからいいか。Ambronay Editions
AMY011
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タベルナ=ベク:
書き散らかされた散文
(フレンド+パーク+ロンドン王立カレッジ室内管)
バルセロナ生まれの作曲家の追悼にいろんなライブ音源を集めたそうで、これはほぼVn協奏曲。「前兆」はPf協奏曲、「夜」「版画第1番」はオケ。スペインの香りは感じられるが控えめ。タイトルからして印象派的、といかその進化形というところかな。Columna Musica
1CM0245
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メンデルスゾーン:
無言歌集
(ラール)
穏やかでふくよかな音が漂う心地よい空間。切れ味が良いというタイプではなく(というかあえて求めないのか)、中低音域が重めに響く感じではあるが、それもまた味わい。Brilliant
BC99442
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ダニエル・ピンカム:
ピアノのための前奏曲第2巻
(サリー・ピンカス)
宗教曲を中心にたくさんの曲を作った現代アメリカ作曲家のようだが、初めて聴いた。シンプルで明晰な優しい響きが流れていく。森の音楽(連弾)とか、舟唄とか。
ARSIS-CD163
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アイヴズ:
交響曲第1,2番
(アンドリュー・デイヴィス+メルボルン響)
穏やかで毒のない楽想というか引用をいろんな手を使って連ねるという印象の第1番、最後の最後だけ賑やか。第2番もたくさんの引用で構成されているが、こちらはもう少し大きな流れと多様性を生んで、ゆっくりした部分での魅力も増している。おめでたいコーダの最後は不協和音。Chandos
CHSA5152
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ベートーベン:
交響曲第5番
(グリマル+レ・ディソナンス)
若々しいピリオドアプローチで、若干乱れもあるがなかなかフレッシュ。と思ったら、指揮者なしのライブなのか。youtubeに動画があって、グリマルのアクションがよく分かる。弦楽器は76643でモダン。金管は古楽器。これは面白いかもしれない。Dissonances Records
LD003
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カーニス:
鐘を伴う2つの楽章
(エーネス+ルッソ)
Vn+Pfでなかなかしっとり聴かせてくれる。「新調性音楽」だそうで、無調ではないけれど単純平明というわけでもない、良い加減の塩梅。Pf独奏のスパースター・エチュード第3番はかなりジャズっぽい。管弦楽を加えた「3つのフレーバー」も最後はジャズ/ブルースで、悪くないんだけどちょっと気分に合わなかった。Naxos
8.559711
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