Planet masaka played list 2017-02


  1. * ピアノが執拗にAを何度も鳴らす周囲に弦が微妙にずれて響き、そのずれ具合が少しずつ延々と変化するのみ。「モケッティの作品の3つのトランスレーション」のNo.1はこれが長いグリッサンドでゆっくり音が下がっていき、音が合った思う間もなくすぐにずれていく。I Am Sitting in a Roomは録音を何度も多重化して部屋の共鳴周波数の音だけが強調されていく妙な実験。これは有名らしい。Mode Records MOD-CD-295
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  2. * 年忌というと仏教ぽいが、年に一度カディッシュを朗唱して故人を偲ぶのだそうだ。しみじみとしたSQ曲。併録キャロライン・ショウの作品は渋い味わいのチェロと計算されたピアノの各独奏曲。タリス、ショパンにちなんでいるそうだ。ティモ・アンドレスは心地よい運動感のSQ、ジョン・ルーサー・アダムズはVibの分散和音にSQとPfが重なる、ちょっとミニマルっぽいところも。それぞれの個性で楽しめる。Dorian DSL-92211
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  3. * 2つの声が丁々発止のやり取りをする、というかそれぞれが勝手に自分を表現しているのが呼応しあって、不思議な世界を構築する。併録シェルシのSauh(サウ?ソー?)は音の跳躍が少なく、くねくねしたり強度の高い同音反復でお経のような響きも。エンストレムの「ハッシャーズ」はノイズ的なリズムから光のような不協和空間へ。ホセ・マウリシオ・ヌネス・ガルシア「誰のためでもない歌」は少し和声的な遊びもありいちばん歌っぽい。面白いね。New Focus FCR177
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  4. * Pfはステファノヴィッチ。無の中からゆっくり湧き上がって蠢いたりきらめいたりし、そしてゆっくり崩壊していくような物語かな。併録の「黒い湖にて」ではその主体がVn独奏になり、何かの力と対話/対抗するようにして変化していく。グリッサンドが雄弁。 NEOS11626
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  5. * 心地よい。いまやモダンオケもその気になればこういう演奏ができる。LSO Live LSO0295
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  6. * 比較的初期の調性音楽だけれど、自在な転調と洒落た和音で酔わせる。ほか同じア・カペラの「悔悛のための4つのモテット」「雪の夕暮れ」など併録。Coro COR16149
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  7. * 当時はまだ“作曲者”という概念はなくて、演奏者が旋律を作り上げつつ、共有された規則によって洗練させていった。それはポリフォニーだけでなく単旋律でもあてはまる、ということで、聖日に歌われる旋律を考証して(曲によってはビオールなどを伴い)取り上げたもの。沁み入るね。ATMA ACD22755
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  8. * キリエが輝かしいファンファーレで始まり、最後も同様に締めくくられる、辛気臭さがないミサで気持ち良い。少年合唱がやや不安定なところもあるが、全体的に喜ばしい響きでよろしい。Accent ACC24325
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  9. * 九とか十一の和音を多用し、ティンティナブリを思わせるような高音の透き通ったア・カペラ。フォークソング風の親しみやすい旋律が中心だけれども、詩は黙示録から採られていて光と影。マタイの山上の垂訓による「至福」はピアノ伴奏。ちょっとカジュアルという感じだが、合唱がうまいので響きを楽しめる。ホーズとも。Naxos 8.573720
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