Planet masaka played list 2017-10


  1. * ザンクト・ガレン修道院の写本に、見開きの左ページ上下がSop、Ten、右ページ上下がAlt、Bassと割り当てて書かれている4声の聖歌集。歌唱も透明で美しい。Musiques Suisses MGB-6286
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  2. * パウル・ツェランの詩をテキストとしてMS独唱のために書かれた9曲を、カウンター・テナーが歌っている。はやり声の表現力は底知れない。併録「9つの小品」はこの9曲を引用しながらまた独自の世界をつくった管弦楽作品。室内劇とでもいうか、身振りが目に浮かぶよう。さらに単一楽章の「夢の螺旋」も。Wergo WER7337-2
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  3. * ランボオのイリュミナシオンの中の詩からテキストを採り、Sop独唱+Hp+4本Vcという編成の曲にした。危機と背中合わせの耽美的で繊細な音空間。併録の室内楽1958はTen独唱とギーター独奏、それにCl、Fg、Hr、Strというアンサンブルによる不思議な美しさの曲。6つの器楽楽章とヘルダーリンの詩を歌う6つの楽章が交互におかれ、器楽のアダージオが63年に加えられた。中でもギター独奏だけのTento I~IIIは単独でも演奏される。Wergo WER7334-2
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  4. * アルゼンチンの詩人アントニオ・ポルキアの警句集Voces abandonadasにもとづき、その514の文を同数のピアノの「文」に移したという。警句集で繰り返される言葉が音楽でもモチーフの反復になったり、いくつかの古典音楽引用を含めたり。併録もアイミーデ、ブラウパウゼなど声高にならない内省的なピアノ作品の曲集。Wergo WER7356-2
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  5. * 作品3はベルク初の本格的無調作品で、併録の抒情組曲は12音技法をはじめて取り入れた曲。鋭い切込みの演奏はさすが。聴き応えある。Naive 3298497890014
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  6. * というかMSとPfによる歌曲で、「寒雲」「石泉」「暁紅」から採られた。歌はゆったり長い旋律で、ピアノが色んな形でそれを彩る。近藤によれば短歌は「本質的に抒情的な性向」を持つそうだが、音としてはどうかな。併録は「撚りIII」「3つの接骨木の歌」などいろんな室内楽曲。Wergo WER7342-2
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  7. * 16声部の精妙なア・カペラで無重力のような空間が生まれる。キューブリックが2001年で使って有名になった曲。併録「3つの幻想曲」はヘルダーリンの詩による多彩な表現。ロベルト・ヘッペナーの『岩の』はツェランの詩による合唱+繊細な器楽。さらにVaソナタも。Harmonia Mundi HMC901985DI
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  8. * 20歳そこそこで作曲した実質的なデビュー作品で、まだそこはかとなく印象派風の響きが残っているものの、第5曲あたりはその後を予見させるようでもある。併録はサーリアホのPfの前奏曲、バラード、そしてピアノ五重奏曲の「私は第2の心を感じる」。後者はなかなか面白い。Harmonia Mundi HMU907578DI
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  9. * これで全集なの?と不思議だけど、現存しているのは15曲しかないらしい。沁み入る素晴らしい演奏、聴いたことがあると思ったら、以前NML収録されていたのが削除されて新URIで再登場らしい。こういうの困るな。Harmonia Mundi HMU907502DI
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  10. * 清濁併せ持つ多様で雑多な大曲を、的確な手さばきでまとめている。野性的な躍動感というよりは端正な、良くも悪くもバーンスタイン的なのとはまた違う角度からの表現かな。Harmonia Mundi HMG50184041DI
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  11. * 「線の上で」という独奏のための連作曲のIIIとされていて、ほとんど無伴奏の合唱にときおりVcと打楽器が加わる。できる限り静かにゆっくりという指示があるということで、不思議な和声による瞑想の空間。併録「7つの受難」「受難の断片」は聖書のテキストによるやはり精緻なア・カペラ曲。Harmonia Mundi HMC902129DI
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  12. * アイルランド/スコットランドのハーパー達によって歌われた18世紀頃の世俗曲を集めたもので、表題曲より伝承となっているものの方が味わいがある。ヴィオルと笛を中心に歌やガンバが加わったりして、素朴な暖かさに和む。Harmonia Mundi HMN916105DI
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  13. * 女声独唱だけによる独白劇のような曲を演奏するというのかどうか分からないが。音を高めて(作曲者が注記で認めている)澄んだgirlishな響きにしたとのこと。ベルク「ルル組曲」とガーシュウィン「ガール・クレイジー組曲」(B.エリオットに依頼した編曲)との組合せで、ひとつの世界を構成する。 ALPHA293
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  14. * 15世紀のプラハの写本で、ウトラクイズム(聖杯派)由来する多声音楽が収録されているという。通常の礼拝音楽とやや異なる「特別な」のだそうだが、普通にルネサンスのポリフォニーに聞こえる。多くは器楽も交えて演奏されているが、オルガンは違和感あるな。Etcetera KTC1571
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