music & knowledge sharing
Planet masaka played list 2018-02
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ジョアン・ギンジョアン:
テンシオ
(ブスタマンテ)
ジグザグに上下する音が細かい6連符だったり長い重音だったりしながら、緩急が組み合わされる。併録はアブリルのディプティコ、ベルナオラのパジーナなど、現代スペインのバイオリン独奏曲集。なかなかの聴き応え。
IBS-162017
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サルヴァトーレ・シャリーノ:
6つのカプリッチョ
(マイケル・バレンボイム)
スル・ポンの鋭い音色を軽やかに扱って切れ味良い。併録ベリオのセクエンツァVIIIもざくざく決まる。タルティーニとパガニーニをそれぞれ後置、イタリア独奏Vn曲の歴史が味わえるというところか。Accentus Music
ACC-30431
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バリー・ガイ:
賽の一振り
(ヒリヤード・アンサンブル)
作曲者自身のCb特殊奏法による即興的独奏に続けて神秘的な歌がはじまると、ハプニングのような異分子が絡みつく。マラルメの詩「~は断じて偶然を廃することはない」による。ピアーズ・ヘラウェルの「ヒリヤード・ソング・ブック」はア・カペラ合唱と独唱で、写本装飾に関する16世紀のヒリヤードの書における色の記述を声で再現しようとしたという。他たっぷり楽しめる2枚組。ECM Records
00028945325927
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カミッロ・トーニ:
ピアノ組曲
(アルド・オルヴィエート)
五音音階から始まって徐々に音を増やし十二音音階に至る8つの小品からなる。併録のセレナータ第2,4,5番などいずれも1940年代の作品で、ピアノ曲全集の第4巻。Naxos
8.573431
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メレディス・モンク:
自然の代わりに
(メレディス・モンク声楽アンサンブル)
人間でない実体が歌と踊りで人間と交流する、というエッセイに喚起されたという。言葉のない声が、時に楽器と交わり合いながら、失われていく自然の代わりにメッセージを発する。ちょっとヒーリングっぽい部分もあるが、それぞれの音が生きているので、かまわない。ECM Records
00028948127962
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ジャチント・シェルシ:
12の前奏曲
(スコテーゼ)
少し分裂気味で12音ぽくもあるが今ひとつ捉えどころのない、短い断想の連なり。併録「4つの詩曲」「ピアノのための変奏曲とフーガ」ともに1940年前後の初期作品。「後期スクリャービン風の即興的な素材に音列操作で無調の衣を」という評があったが、確かにそんなところかも。EDI-PAN
PAN3092
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モートン・フェルドマン:
ジョン・ケージのために
(カールソン+カリス)
高橋アキの演奏より26分も短い。テンポが速いというより変化をつけているのかなという感じ。あまり残響を長くしすぎず、やや硬質な響きで明瞭な線が描かれる。Bridge Records
BCD9498
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ルトスワフスキ:
交響曲第2番
(ラトル+ベルリン・フィル)
偶然性に委ねるアドリブ旋律が用いられ、薄いテクスチュアの中、各楽器が浮かび上がる。第2楽章は音が渾然としてカオスの様相を見せる。12音和声が使われているのかな。併録はツィメルマン独奏のピアノ協奏曲。少しバルトークっぽいところもある、多彩な表情の面白さ。DG
00028947945192
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