Planet masaka played list 2018-04


  1. * 12音技法ではないのだけれどあちこちくねる音列がつなぎ合わされた旋律。第1番の方が、すこしバルトーク風のリズムもふくめ面白みがある。独特の音列は併録のVn+Va二重奏曲にも。Va+Pf組曲はさらに響きもけっこうユニーク。Challenge Classics CC72734
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  2. * 暗い沼を漂うようなピアノにボーカルと電子音が絡むのだけれど徐々に水面できらめくようなピアノだけになっていく。「27.05.2003-2013ルチアーノ・ベリオ」は没後10年の曲か。わずか5小節で、短二度、長二度、短七度といった音程が滲むように広がっていく。「タタール人のペンタトニックな断片」は時おりため息とも動悸ともつかぬ動きが静けさをかき乱す。いずれも絞り込まれ研ぎ澄まされた世界。Stradivarius STR37093
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  3. * 尺八とビオールという東西の古楽器の合奏で、不思議な柔らかい響きを生んでいる。銅鐸反響は尺八とビオール独奏、龕夜は笙とビオール独奏の各々デュエット、春霞は作曲者自身による篠笛、さらに三味線と謡も加わる。面白いねぇ。Centaur CRC3580
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  4. * 語りのジェイミー・バーンスタインが「父なる神へ」ではなく「私の父を経て神へ」という構図にテキストを大きく書き換えたもの。演奏も作曲家自身によるものより良くも悪くも整っている(初稿版を使ったオルソップの演奏も聴いたが、Sopがいただけなかった)。 CHAN10172
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  5. * 厳しく容赦ない凝縮された表現と挑戦的な技巧で、抑えがたい何かが緊張感に満ちて迫ってくる。ショスタコの「3つの幻想的舞曲」を各曲の前において、世界のあちらとこちらが強烈に対比される。ロスの演奏は見事。Challenge Classics CC72688
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  6. * きらきらもやもやとした空間をすばしこい音が駆け巡る。併録ヴァレンティン・シルヴェストロフのピアノ・ソナタ第1番は静かにゆったり彷徨う。ペルトのパルティータは初期作品らしい意気込み。シュニトケのソナタ第3番はかなりしっかりした構造の中にさまざまな意匠が散りばめられる。グバイドゥーリナのシャコンヌも。なかなか面白いピアノ曲集。Melodiya 192562124468
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  7. * 中央アジアの民謡からとられた4音モチーフを核に、古筝と管弦楽がエキゾチックな空間を創る。民族楽器の独奏を切り離されたカデンツァにするのではなくて、オーケストラがそれに寄り添うような音響が面白い。併録「空を横切って」は琵琶と管弦楽、「孤独な歌」は42の弦楽器でそれぞれユニーク。「自然の対話」はさまざまな自然音のテープと管弦楽でちょっと硬質。Kairos 0015032KAI
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  8. * Sopの苦悩の叫び、炸裂する打撃音の間をかいくぐり最後にSopと哀歌を奏でるPf、怪物的な不快な音響に翻弄されながらも何かを目指す「長い行進」、そしてテープ音響が加わって異次元の力波が押し寄せて吸い込まれるような。「苦悩に満ちながらも晴朗な波」は対照的に影のようなテープ音響を伴ってPfが多彩に雄弁に語る。アシスの「広がる波」はトゥッティではほとんど鳴らずさまざまな断片的響きが淡々とした流れで。Kairos 0015022KAI
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  9. * Fl独奏が、鋭い息音を含む忙しい跳躍パターンと、ポルタメントで脱力する緩やかな旋律を奏でる。併録「エピグラム変奏曲」はバッハの無伴奏第1番を素材にしたアンビエント風のチェロ四重奏曲、「リクエセンス」はAFl+EHr+BClという変わった編成で単純な要素を組み合わせる。「天使の受胎告知」はVc+Pfの瞑想、「カレイドスコープ」はPfあるいはアコーディオン。Albany TROY1699
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  10. * マイケル・マズールの連作版画「地獄篇」に刺激を受け、Sop+Cl+Hr+Vaという編成で書かれた12の楽章。テキストはダンテの「煉獄篇」からとられている。厳しく、狂気が垣間見える音楽だが、最後は放心状態のようになってふっと終わってしまう。併録バビットの「フィロメル」はソプラノに初期のシンセサイザーを組み合わせた、音響的には時代を感じさせるが、なかなか詩情がにじむ作品。 INNOVA986
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  11. * 打楽器を含む室内オケが十文字のように配置され(らしい)、いろいろ複雑に絡み合う。やや知に走っている感じもあるが、なかなか緻密で面白い。併録「混信」(Störungen)はモダン楽器とバロック楽器を混ぜて対立させる、「イザヴェルへの導き」は大編成オケ、「忘れられた都市」はアンサンブルだけどかなり激しい。Hudryはフランス人なのでこの読みなのかな。col legno WWE1CD40418
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  12. * “火花の書”は8世紀頃に書かれた聖書からの抜粋アンソロジーで、同様にしていろんな要素からの断片を組み合わせているという。8分微分音とか1024分音符とか、例によって超絶技巧の連続。併録「ミサ・ブレビス」は60年代のア・カペラで、不協和音を長く延ばす上でシャウトしたり大きく跳躍する声部が割り込んできたり。管弦楽「突然の出来事」「大地は人」は、これらとの組み合わせだと煩い部分が邪魔だな。 NMCD231
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