Planet masaka played list 2019-09


  1. * 通常のFLからアルト、バス、コントラバスまでを使い分け、また多重録音で組み合わせ、電子音とともに夢幻の世界を築く。同じ音がいろいろな形で繰り返されたり、ハーモニクスだったり、声を混ぜたり、音孔を叩く音だけだったり、しばらく静寂が続いたり。Kairos 0015062KAI
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  2. * 自然倍音を吹き上げるHrが湖畔をのどかに散歩する牛のような。スルポンで刻むVnは枯れ葉の音か。併録「葉ずえを渡る鐘の音」「西風の新しい知らせ」「パリュード」など1998~2011年のPortulan(羅針儀海図)サイクルの作品が収録されていて、微分音や軋んだ音色の光景にゆったり浸れる。Kairos 0015050KAI
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  3. * ツィンバロンを響きを全く止めずに奏でるとこんなふうになるのかな。高い陽の音と低い陰の音が交互に鳴りながら寄り添っていく。併録「春の庭にて」はFl、Clの雅楽のような響きから弦も加わって囀りになっていく。「歌う庭」は静かな流れがときどき波立つ。「航海V」はFlの室内協奏曲。そして「ドローイング」は8人で描く水墨画のよう。Kairos 0015017KAI
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  4. * 細かな刻みが成長してグリッサンドしたり浮遊したりする第1番、やはり刻みから始まってよりアグレッシブに、軽妙に変化しながら静寂に向かう第2番、フーガの技法を完結させるという導入から音が四方から押し寄せる第3番。併録は更にBClを加えた五重奏曲という珍しい構成で生まれる緊張感。なかなか充実している。Musicaphon M55724
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  5. * ザトウクジラの「歌」をテープで聞いて触発されたのだそうで、Fl+Vc+Pfがそれぞれ電気増幅され、Flは吹きながら歌ったり、Vcは特殊調弦、Pfは内部奏法。さらに奏者は顔を半分マスクで隠して演奏するのだという。併録は「3つの初期歌曲」、そしてマクロコスモス IV。 DUX1510
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  6. * 十二音技法というけれど民謡風でもある不思議な曲線のアンダンテと、細かな刻みから大きなうねりが何度も生まれるアレグロ。重なる響きがアコーディオンのようでもあってまた味わいがある。併録はバルトークにもこんなのあったのというような、ロマンチックな若書きのピアノ五重奏曲。 ALPHA458
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  7. * 頼りない和音の上でVnがゆっくり半音階的に少し上昇してはやり直す繰り返し。背景ではピアノがぱらぱら、太鼓が控えめに鳴ったり。例のごとく微妙に変化しながらずっと続く。併録「ピアノとオーケストラ」「チェロとオーケストラ」も、やはり淡くとりとめのない和音の上でそれぞれの楽器がつぶやきながら、ゆっくり流れていく。Decca 00028944851328
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  8. * ピチカートとコル・レーニョを駆使した手裏剣が飛んでくるような前半部から同じ音を様々に弾く中間部を経て、上下に飛び跳ねたりしつつだんだん音が柔らかくなっていく。併録は声楽の「バット、アイ・フライ」、TSaxで「サカナ」、2Vcで「ドルフィン」(どちらも確かに泳いでる)、2Cl+Vn+Va+Vc「ハルシオン」、Vaが自由自在にしなやかに動く「フラックス」、Vn+Va+Vc「サイオン・ステンス」。充実している。Minabel MIN100
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  9. * 同じA-B♭-C-E♭で始まる7、9、11、13音のモチーフをもとにしてアルゴリズム作曲したということで、前景でこれが少しずつ変化しながら反復され、さらにエコーのように時差を伴いながら背景でも淡く鳴り続ける。変奏が長くなってもずっと同じところを行き来しているのが、最後だけがらりと変化して唐突に終わる。併録「2つの練習曲」は短い和音を連ねたフレーズが、やはりエコーのような背景を伴いつつゆっくり変化する。後半はがらりと変わって単音2音連打を連ねた細かく揺れ動く単旋律。「感傷的クラヴサン組曲」はバロックのパロディ、というかそのもの。Warner 190295491451
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  10. * “33のグラスと声のために”と第され、メンバーがそれぞれハリー・パーチの純正律ダイアモンドに調律されたワイングラスを擦って摩訶不思議な音響を作りながら、キケロの「スキピオの夢」のテキストをつぶやく。併録は2Pfの「天国」、1Pfの「12のバガテル」「12の練習曲」は最小限の音。Mode Records MOD-CD-315
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