細川俊夫:
ピアノ三重奏曲
(クロマトフォニック・トリオ) トリルが耳に残る導入からグリッサンドやスルポンやらを自在に繰り出して生き物のように姿を変えていく。アンジェイ・カラウォフの「フローレスセンス」は一部プリペアしたようなPfの響きが面白い。レーラ・アウエルバッハの「ピアノ三重奏曲第2番」は《この鏡は三つの顔を持っている》という副題を持ち5セクションでその顔を描いていくが後に行くほど古い様式の振りをする。アシュリー=ジョン・ロング「冬枯れの霞の彼方へ」はハーモニクスと高音装飾の鏡面に少し動きが加わる小品。Univ. Muzyczny F. Chopina
5904892831900
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ジョージ・クラム:
印象第2集:夢の流れ
(ドリームタイガー) ずっと響き続けるグラスハーモニカに金属中心の打+一部プリペアド的Pfそれからハーモニクスにときおり不安定な実音を交えるVn+Vcがふわふわと漂う。「チェロ・ソナタ」はコダーイを思わせる民族風の幻想曲、不思議な音律の緩やかな主題から変奏曲、闇をうごめくようなトッカータの3章。「鯨の声」はアンデスの伝統笛曲から着想したという声も交えたFl独奏から内部奏法ありPfと続くボカリーズ、Vcハーモニクスに始まる海の主題、そしてグリッサンド、ハーモニクスなどを順次駆使する5つの変奏、最後に口笛で始まる海の夜想曲。この演奏では作曲者の了解を得て電気増幅なしだそうだ。First Hand Records
FHR130
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